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「五輪に魔物はいませんでした、ふふふ」宮原知子が語るSP自己ベスト75点台と「自分を信じること」の大切さ《平昌五輪ハイライト/2018年》
「五輪に魔物はいませんでした、ふふふ」
まだ興奮が冷めない様子で、宮原知子は幸せそうに笑う。ショート、フリーを通じてパーフェクトの演技を見せ、大きくガッツポーズ。自己ベストを更新する222.38点で、4位となった。悔しさよりも、希望に満ちた笑顔だった。
平昌五輪開幕から約10日前、台北で行われた四大陸選手権の記者会見で、宮原は大粒の涙を流していた。フリーでミスがあり、坂本花織、三原舞依に次ぐ3位だった。
「自分に自信がなかったんです。強い選手は、どんな時でも自分を信じることができる。それが私に足りないこと」
自分を見直す時がきていた。
自信を失いかけた団体戦ショートの得点。
昨年1月に左股関節の疲労骨折と診断され、昨シーズン後半を休場。夏場には、トリノ五輪銀メダリストのステファン・ランビエールに世界屈指のスポーツ医を紹介してもらい、トロントまで治療に行った。
「もし痛みが残っていても、'18年2月のオリンピックにピークを持っていきたい」
そう相談すると、負荷を掛けた筋肉トレーニングは年明けまで待つように、といわれた。しかし日本女子の五輪代表争いは激しく、12月の全日本選手権に向けて手を抜くわけにはいかない。怪我が悪化しないギリギリまで練習をし、全日本選手権は優勝。正月前後は身体を休め、2月中旬にピークがくるよう逆算して、練習を再開させた。
「全日本選手権のあと1週間休みました。今までにない長い休みで、そこから調子を上げていくのはとても大変でした」
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