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「ゴールの瞬間だけ、分が悪かった」エフフォーリアの“父仔3代ダービー2着”の物語「背中はクリスエスに似ている」【2021年の激闘を振り返る】

過去91回の日本ダービーで、1、2着が鼻差の決着となったことが10回あった。直近は2021年で、勝ったのはシャフリヤール。2着は、無敗の二冠制覇に王手をかけ、圧倒的1番人気に支持されていたエフフォーリアだった。同馬を管理した鹿戸雄一は、この惜敗をどう受け止めたのか。
馬産地の門別(現日高町)で生まれ育った彼にとって、子供のころからダービーは特別なレースだった。
「一番よく覚えているのは、タケホープとハイセイコーの対決ですね。僕は小学5年生で、ジョッキーになりたいと言って、草競馬に出だしたころでした」

1973年のそのダービーを制したのはタケホープで、大本命だった国民的ヒーローのハイセイコーは3着に敗れた。
'84年に騎手になった鹿戸は、ダービーで騎乗することはなかったが、あと少しのところまでは来ていた。'90年、当時は3着まで出走権を得られた青葉賞に1番人気のバトルイニシャチブで臨むも、4着。翌'91年騎乗予定のブリザードは除外になった。
「なかなか出してもらえないものだな、とつくづく思いました。仲のよかった武豊君やノリちゃん(横山典弘)らが活躍していたので、同じ舞台に立ちたい、と、いつも思っていました」
「牧場で初めて見た1歳のときから…」
遠かった「競馬の祭典」に、厩舎開業13年目の2020年、初めて管理馬を送り込むことができた。皐月賞で4着となり出走権を得たウインカーネリアンである。結果は、無敗で三冠を制すコントレイルの17着。
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