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「ノービスの頃からずっとそう」坂本花織と三原舞依はライバルでありチームメイト…お互いをどう見ているのか?「かおちゃんはいつも明るくて元気で…」《クロスインタビュー/2021年》

表情は、終始柔らかかった。
「正解でした」
今シーズンを振り返る中、坂本花織は笑顔で口にした。
2018年平昌五輪6位入賞、'19年世界選手権では表彰台にあと一歩に迫った'17-'18、'18-'19の2シーズンの順調な歩みから昨季は一転、苦しい戦いとなった。'19年12月の全日本選手権は6位にとどまり、世界選手権代表を逃した。
「もうこんな思いはしたくない」
何が問題だったのか、自分と向き合うと答えはみつかった。自分の取り組み方、その一点にほかならなかった。
'19年春、坂本が大学生になると、コーチやスタッフの接し方に変化があった。坂本の意見を聞きつつ、坂本自身に判断を任せるようになったのだ。
「もう大学生になったのだから、自分で考えてやるようにしなさい、ということだったと思います」
自立を促された坂本だったが、どうしても取り組みが甘くなった、と当時を振り返る。
「('19年3月の)世界選手権へ向けてめちゃめちゃ頑張った反動もあったと思います」
解放された感覚を長く引きずってしまっていた。
でも、あの悔しさはもう味わいたくない。そのためには練習するしかないと前を向いた。自分は練習以上の演技を試合ではできないことも、実感した。
「ジュニアの頃は絶対に練習以上のものができていました。練習でほとんど決まらないジャンプが、試合になると百発百中というくらい決まって。でもシニアになったらそんな試合は全然なくなりました。今は練習で120%くらい頑張って試合で100%を出せると考えて、身体がしんどくても、きつくても試合のときにできるように練習しないといけないな、と思っています。今シーズンは自分がどうなりたいか、だから今はこうすべきとだいぶ考えられるようになりました。多少、自立できるようになったのかな、と」
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