サッカーと、バレーボール。競技は異なるものの、ともに特別な才能をヨーロッパの舞台で磨き上げ、「エース」と呼ばれながら日本代表を牽引してきた。そんな2人が、世界で勝つための思考法を語り合った。2024年1~7月にNumberPREMIERで公開された記事の中で、人気の高かった記事を再公開します。今回はバレーボール・石川祐希選手とサッカー・三笘薫選手の対談記事です。《初公開:2024年7月11日/肩書などはすべて当時》
初めての顔合わせとは思えぬ、軽快なトークだった。
「誰もが知っている選手だから、会うまでは緊張していました。でも、実際に話してみたらすごく柔らかい人だなって」
こう三笘薫が言えば、石川祐希が笑顔で応じる。サッカーとバレーボール、それぞれの競技で世界を舞台に目覚ましい活躍を見せ、日本代表も背負う2人が自身の「決断」について語り合う対談は、和やかな雰囲気で始まった。
海外では、意識を変えないと生きていけない。
――まずお互いの印象を聞かせてください。
三笘 僕は石川選手が大学時代に出てきた頃から見て、知っていたので、テレビの人というイメージが強いですね(笑)。
石川 今、プレーしているイタリアはサッカーが盛んですし、2022年のワールドカップのときなんかもチームメイトからよく三笘選手のことを聞かれましたよ。世界で活躍するアスリートの1人として、いつも僕も刺激をもらっています。すべての試合を見ているわけではないですけど、メディアやSNSにアップされているプレーを見ると、やっぱりドリブルのスピードがすごいなと感じますね。それで相手を抜いていくところも魅力的だなと。僕たちも実は練習で鳥かごをやることがあるんですけど、ボールがちょっと軽いのでトラップが難しくて。
三笘 そうなんですか?
石川 三笘選手は走りながらうまくボールをトラップして、捌いているわけじゃないですか。それが本当にすごいなと思って。
三笘 見てくれていただけでありがたい。
石川 今日お会いして少し話をさせてもらって、2歳年下なのにすごくしっかりしているなという印象ですし、どっしり構えているなという雰囲気もありますね。
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photograph by Takuya Sugiyama