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《遠かった“最後の1点”》バレーボール男子・イタリア戦をコーチ陣が振り返る「1、2セットはうまくいきすぎた」「あの状況でジャネッリが…」
数字は残酷だ。
バレーボール男子日本代表のパリ五輪の最終成績は、東京五輪と同じ“7位”。
しかし、その意味合いは大きく異なると、準々決勝イタリア戦を観た人ならば誰もが感じるだろう。
もちろん、低迷していた日本男子バレーが東京五輪で29年ぶりの決勝トーナメント進出を果たしたことは快挙だった。だが準々決勝ではブラジルから1セットも奪えずに敗戦。あの頃のチームは世界へ羽ばたくための、まだ助走段階だった。
石川祐希が不調も、なんとか乗り切った予選ラウンド。
そこから3年間で日本は飛躍した。昨年のネーションズリーグ(VNL)で、主要な世界大会では46年ぶりのメダルとなる銅メダルを獲得。今年の同大会では決勝に進出し、銀メダルを手にした。世界ランキングは2位にまで上昇。金メダル獲得を目標に掲げ、パリに乗り込んだ。
だが、予選ラウンドは苦戦した。目標を高く掲げるほど、予選で負けるわけにはいかないという重圧がのしかかる。しかも東京五輪までは予選ラウンドが5試合だったが、今回は3試合。1戦の重みが増した。
大黒柱の石川祐希が苦しんでいた。初戦のドイツ戦ではチームトップの22得点を挙げたが、2戦目のアルゼンチン戦はどこか乗っていけない。表情は不安げに見えた。
アルゼンチン戦で日本は今大会初勝利を挙げたが、石川はチーム4番目の11得点。3戦目のアメリカ戦は2セットを失った後、石川に代わって入った大塚達宣の活躍で1セットを取り、8位で辛くも決勝トーナメントに駒を進めた。
試合後のインタビューで石川は、「非常にプレーが悪かったので、託してもらえるところでまったく託してもらえなかった」と自身へのもどかしさを吐露した。
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