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「4年後は、やっぱり一緒に出たいです」シニア1年目の坂本花織が語っていた盟友・三原舞依への思い<独占インタビュー/2018年>

(初出:Number PLUS FIGURE SKATING TRACE OF STARS 2017-2018坂本花織 「努力の果てに見せた満開の笑顔」)

 坂本花織の2017─'18シーズンは、笑顔に溢れた一年となった。

 有力候補がひしめく中、代表争いを勝ち抜き、目標として掲げていたオリンピックへの出場を果たした。しかも、初めての大舞台で、6位入賞という好成績をおさめたのである。

「よくここまでできたなと思います」

 シーズン開幕の時点では、オリンピックに出られるとは考えていなかったという。

「ほんと、最初は、選ばれたら奇跡やな、と思っていました」

 ジュニアからシニアに移って初年度である。当然、実績では劣る。オリンピック出場を目標にしたものの、自分が届くのかどうか。プログラムにも不安があった。フリーの『アメリ』は坂本にとって、あらゆる面でレベルアップが求められた。例えばステップ。

「これまでは足だけ動かしている感覚だったけれど、今は上半身も連動して動かすように求められています。これが本当のステップか、という感じ(笑)」

 表現面では今までに演じたことのないパントマイムを取り入れた。要素と要素をつなぐ動きも難易度が増し、振付師のブノワ・リショーには、練習を重ねるごとに、より複雑な動きを指導された。シーズンの初戦、アジアフィギュア杯を目前に控えた7月末には、「苦戦してます」と話していた。

2018.02.23 PyeongChang Winter Olympics  ©Tsutomu Kishimoto/JMPA
2018.02.23 PyeongChang Winter Olympics  ©Tsutomu Kishimoto/JMPA

 気持ちが折れそうなときもあったが、投げ出すことはなかった。

「自分一人じゃなかったから頑張れました。今までにないくらい、練習した一年でした。もともとはけっこう自分に甘いです。きついと思ったらすぐやめるし、練習したくないと思ったらとことんしないんです」

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photograph by Asami Enomoto
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