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「ポテチとコーラは絶対です」松坂大輔が語る試合前のルーティン…PLとの死闘前に「眠すぎた」理由~連載「怪物秘録」第18回~

2024/02/14
横浜高校対PL学園、準々決勝で東西の名門対決が実現した。松坂は連投かつ、早朝からの試合が災いしてか序盤から精彩を欠いた投球に。そこに強力打線が追い打ちをかける。

 2回戦で108球を投げて鹿児島実を完封し、中2日の3回戦では148球で星稜も完封。ベスト8に勝ち上がった“東の横綱”横浜の松坂大輔は準々決勝で連投のマウンドに上がる。相手は“西の横綱”PL学園。第1試合は午前8時半に始まった。

◆◆◆

 PL学園と準々決勝で当たることになったとき、クジを引いてきた(キャプテンの小山)良男はみんなから「早えよ」と言われて、「知らねえよ」って軽く怒っていました。僕もPLとは決勝で当たるのが一番おもしろいと思っていましたし、高校野球ファンもそういうカッコいい決勝を望んでいたんじゃないかな。ただ僕は、みんなとはちょっと違う意味で「早えよ」と怒っていました。それは、朝が早かったこと(笑)。

 僕は朝が苦手でしたから、第1試合はイヤだなぁと心底、思っていました。確か8時半からでしたよね。そんな早い時間に試合が始まるなんて、神奈川大会はもちろん、練習試合でもなかったと思います。僕ら、土、日は午前中に練習試合を組んでいましたが、早くても朝は9時開始とかでしたし、あれは一日に4試合を消化しなければならない甲子園の準々決勝ならではの開始時間なんでしょうね。

 しかも僕にとって、PL戦は3回戦の星稜戦からの連投でした。それもただの連投じゃない。前日の星稜戦が終わったのは午後1時半で、PL戦の試合開始は翌日の午前8時半。感覚的には連投というより、一日2試合に近かったと思います。だからチームの誰かと「試合が終わって半日後にはまたグラウンドにいる感じだよね」という話をしたのを覚えています。

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photograph by Kiichi Matsumoto
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