スポーツは実力勝負の世界であって、人種や国籍のバイアスは試合になったら取り除かれる、という考えは幻想だ。マイケル・ジョーダン氏の登場以降のNBAのような後期資本主義とグローバリゼーションの産物的環境においては、NBAに人種差別はない・人種を超越した競技であると謳うことが「正解」であったとしても、実際のアメリカ社会の構造的差別は別のターゲットに移るだけだった。
本書は2005年、中国人選手の姚明氏に宣告された不可解なファウルを通して、改めてNBAの「人種」問題について、そしてアメリカ社会のスポーツと人種に対する眼差しについて探っていく。
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