私は、平尾誠二に誘われて神戸製鋼に入社し、平尾誠二に選ばれて日本代表になった。ラグビーだけでなく人生における大切なこともたくさん教わった。今でもことあるごとに平尾さんの言葉や立ち居振る舞いが浮かぶ私には、この書評をどう逆立ちしても客観的に書くことができない。感情的にならないよう筆を進めるつもりだが、ときに筆先が乱れるかもしれないことをお断りしておきたい。
この本は平尾誠二が亡くなるまでの「最後の一年」に最も近くで寄り添った二人の手記で構成されている。一人は40代半ばを過ぎてから家族ぐるみでつき合うようになった山中伸弥氏、もう一人は長年連れ添った最愛の妻、平尾惠子氏である。
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