#797

記事を
ブックマークする

ラルーサを球宴の監督に。 辣腕コミッショナーの決断。 ~際立つバド・セリグの統率力~

2012/02/21
昨年、カージナルスをWシリーズ優勝に導いたラルーサと、トロフィーを渡すセリグ(右)

 昨季、カージナルスを世界一に導きながらその直後、突然の勇退を発表したトニー・ラルーサが、ミズーリ州カンザスシティで行なわれる2012年オールスターでナ・リーグの指揮を執ることが決まった。過去、前年にリーグ制覇を遂げた監督が翌年、異なるチームに所属して球宴監督を務めたことはあったが、引退した後の「一般人」となると79年ぶりのこと。そこには、コミッショナーのバド・セリグの強い意志があった。

 ラルーサといえば、ホワイトソックス、アスレチックス、カージナルスで計33年間にわたって監督を務め、その間、3回の世界一に輝いた名将。近年流行するセイバーメトリクスなどのデータ分析野球とは一線を画し、自らの着眼点と感覚を重視する“オールド・スクール”の野球を貫き続け、常に優勝争いを繰り広げてきた。そんなラルーサの長年の功績に対し、セリグが最高の晴れ舞台を用意したのだ。

会員になると続きをお読みいただけます。
オリジナル動画も見放題、
会員サービスの詳細はこちら
特製トートバッグ付き!

「雑誌プラン」にご加入いただくと、全員にNumber特製トートバッグをプレゼント。
※送付はお申し込み翌月の中旬を予定しています

photograph by Yukihito Taguchi

0

0

0

前記事 次記事