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初のオールスター選出を 果たした地道な“雑用係”。 ~NBA12年目、チャンドラーの流儀~

あご髭が特徴的な好センターは、献身的かつ俊敏なディフェンスでリバウンドを量産する。

 子供の頃から神童と騒がれていたからといって、必ずしも大成するわけではない。高校時代から注目され、NBAでもあっという間に頂点まで上り詰めたレブロン・ジェイムスが稀な例で、むしろ本物の実力がつく前に騒がれたことが原因で、早々に挫折してしまうことのほうが多い。

 そう考えると、タイソン・チャンドラーはジェイムスとは違う意味で特別な例なのかもしれない。

 チャンドラーは14歳のときに全米放映のニュースマガジン番組「60ミニッツ」に取り上げられた注目選手だった。高校時代も長身と運動能力を生かして期待通りの活躍をみせ、'01年、高校卒業と同時にNBAドラフト2位で指名された。高校とプロの差は思っていた以上に大きく、苦労もしたが、若く、希望にあふれていたチャンドラーは、少し頑張ればすぐにオールスターに選ばれると思っていた。

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photograph by Getty Images

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