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「え、え、マジか」今年のドラフト“最大のビックリ指名”…野球やめていた生鮮スーパー店員に一報 「オリックスから調査書が届いたぞ」指名の瞬間は?
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田尻耕太郎Kotaro Tajiri
photograph byKotaro Tajiri
posted2026/11/08 11:01
今年のドラフトでオリックスから育成6位で指名された菅原大奨
18時半頃に九州でチェーン展開している焼肉店に集まった。テーブルにスマートフォンを置いて、ライブ配信を見ながら賑やかに肉をつついた。やがて育成指名が始まる。調査書が届いたのは1球団のみだ。「オリックス」の指名順が回りそうになるたびに、落ち着かなくなってきた。網の上で肉が香ばしく焼けるが、箸が向かない。
「自分の名前が呼ばれた10分前くらいから、何も食べられなくなっていました」
そしてついに、オリックスの育成6位で名前が読み上げられた。
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「え、え、え、マジか」
期待はしていたとはいえ、まさか、本当に指名されるとは。店内で大騒ぎするわけにもいかなかったため、喉の奥に声を潜めつつ祝福の握手を交わして喜び合った。
「祝杯をあげるとか、そんな雰囲気にはならなかったです。直後から慌ただしく、ぼくも代表もマネジャーも、電話やLINEの通知が鳴り止まなくなりました」
買い物客も祝福…「おめでとう!」
地元の新聞社やテレビ局からコメントを求められてできるかぎりの対応はしたが、正式な取材はドラフト翌日に鮮ど市場の店舗で行われた。カメラマンの要望に応えて出世魚の代表格である大きなブリを抱えて、笑顔で写真におさまった。
カゴの中に鮮魚や野菜を詰めた買い物客からもたくさんの「おめでとう」の言葉を掛けられた。日常のすぐ隣にいた「店員さん」が一夜にしてプロ野球選手になる。こんな夢物語に遭遇する機会など滅多にあるものではない。
しかし、周辺の歓喜をよそに、SNS界隈は不穏な空気となっていたのだ。
<つづく>
