マスクの窓から野球を見ればBACK NUMBER
「ドラフト“後手続き”のヤクルトは『まず投手』」「“ゴタゴタ続出”広島は即戦力の大補強!?」ドラフト全指名予想《ヤクルト・オリックス・広島編》
text by

安倍昌彦Masahiko Abe
photograph byNanae Suzuki
posted2026/10/20 11:01
今年のドラフトの目玉候補のひとりといわれる渡部海捕手(青学大・180cm88kg)
【広島 総評】
今年はキャンプ前からいろんなことがあって、ここに来て主力のFA(の話題)もあって、球団の中はまあバタバタしよります。でも、ドラフトだけはうまいこといきましたわ。「やれやれ」いうとこです。
欲しい選手が一人を除いて全部指名できて。その「一人」ですか? それは言わんといたほうがええでしょ、未練になりよるけぇねぇ。
ADVERTISEMENT
とにかく今年は渡部(海)の一本釣りですよ。これにはこっちのほうが驚きました。森下(暢仁・投手)の時も一本でビックリしよったけど、あんときは「公表」しよりましたんでねぇ。ひょっとしたらっていうのがあったけど、今回は「公表なし」でしたからね。余計ビックリでした。
もちろん今年の西武の小島(大河・捕手・明治大)君っていう最高の前例がありますから、渡部君にも来季の早い時期から一軍でマスクかぶってもらうつもりでいますけど、捕手はまずブルペンがしっかりこなせないといかん。
まず2月の日南(キャンプ)のブルペンを一生懸命つとめて、投手陣の信頼を得ることから。肩が強いとか、ちょっと打てるとか、そういうことはそれからです。イチから「男の修行じゃあ」いうことです。
高校生の指名は「ゼロ」…非常時は即戦力を
というわけで、今年は渡部君以下すべて、大学、社会人のみの6人。支配下ドラフトで高校生は「なし」です。
今年のカープの補強ポイント言われたら、「全部」。そういう年は、なりふり構わず、即戦力らしき者が残っていたら、がむしゃらに全部獲りきる。それが非常時のドラフトに臨むカープのあり方であると、そう思っていただいてよろしいかと。
ですからね、2位の榊原(七斗)君も、5位の相羽(寛太)君も、来年の開幕にはスターティングメンバーに名を連ねてもらわにゃいかん。そがい(そう)、思うとります。
榊原君の守備範囲の広さと強肩は、選手たちには失礼かもしれんですが、今のカープの外野陣でNo.1と評価していますし、本質はアベレージヒッターである中で、甘いコースに来れば放り込める「怖さ」も兼備している。総合力でアマチュアNo.1外野手としてお迎えするつもりです。本人もぜひ、そういう覚悟でいらしていただきたい。
相羽君にしても、今のカープのショートなら、いちばん上手いかもしれませんね、フィールディングなら。とにかく堅実っていうのか、スローイングミスがないのが有難い。以前は弱かったといわれたバッティングも、ここ一番でタイムリーが打てる勝負強さが、間違いなく上がってきている。高卒6年目。磨きに磨いたスキルで、本人も勝負かけているはずですから。
