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ボクシングPRESSBACK NUMBER
「OK、OK!」井上尚弥も納得…拓真が那須川天心を「シャットアウト」した絶妙な策と天心の今後を元世界王者が読む「再戦は最終手段。そこで負けると…」
posted2026/10/02 12:15
那須川にダウンを奪われたものの、井上陣営の終盤の戦いぶりは絶妙だった、と伊藤雅雪氏は見た。その深層とは?
text by

杉園昌之Masayuki Sugizono
photograph by
Takuya Sugiyama
試合の終盤、リング下から井上の兄・尚弥の大きな声が響いていたという。
「オーケー、オーケー、それでいいよ」
井上陣営の戦い方は徹底しているように見えた。井上拓真は左ジャブを出し、2発、3発とコンパクトなパンチを当てると、すっと那須川の懐に潜り込んで、距離をうまくつぶした。打ち合いに付き合うことはなく、迷わずにクリンチ。相手の攻撃を止める防御テクニックの一つである。伊藤は感服するばかりだった。
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「陣営なのか、拓真自身の判断なのかは分かりかねますが、天心と打ち合うと、分が悪いと思ったはずです。打ったあとにクリンチして、天心をシャットアウトしていましたから。あれも技術。天心からすれば、やりにくかったでしょうね」
天心の流れを止めてポイントを取っていく拓真のうまさ
10ラウンド以降は井上から仕掛け、那須川の反撃を試みようとするタイミングでことごとく、体をくっつけてリセットした。ただ逃げていたわけではない。先手を取ってパンチを出し、ポイントはしっかりピックアップしていたのが肝だった。
「流れの止め方が絶妙でした。自分だけ攻撃して、相手にボクシングさせる前に遮断してしまうんですから。うまくハマったと思います」
ポイントを追いかける那須川は、やきもきしただろう。小さなパンチを当てられているだけで、ダメージらしいダメージはなかったはず。それでも、強引に前へ出ていくと、アゴが上がり、そこにうまく合わせられる。打ち合いたくても、思い切り打ち合えない。焦って大きなパンチを振れば振るほど、相手の罠にはまってしまうのだ。

