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ボクシングPRESSBACK NUMBER
那須川天心、井上拓真との再戦は早すぎた?「テンシンをスターに押し上げたくなる気持ちはわかるが…」英国人記者が考える“世界王者”への階段
text by

杉浦大介Daisuke Sugiura
photograph byTakuya Sugiyama
posted2026/10/01 11:09
帝拳ジムの浜田剛史代表と葛西裕一トレーナーと共に会見で試合を振り返った那須川天心(28歳)
昨年11月、テンシンがタクマに初めて負けたあと、私は「今は少しレベルを下げて、2年くらいかけて継続的に試合をしたほうがいい」と言った。天心はまだ20代なのだから、時間をかけて成長するチャンスが与えられるべきだと思った。
4月のファン・フランシスコ・エストラーダ戦について言えば、あれはテンシンにとって非常に素晴らしい勝利だった。これまでのキャリアで最大の勝利と言っていい。
でもそれと同時に、ある意味では目くらましのようなものでもあった。結局のところ、エストラーダはバンタム級で戦ってきた選手ではなかったし、年齢的にももうキャリアの黄昏に入っていた。だからああいった勝利で過信せず、バンタム級のエリートレベルに挑もうとするのであれば今後は焦らずに進むべきだ。
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もちろん、テンシンを早く大きな試合に出せば大きなお金が動くという事情はわかっている。今回の試合でも、まだ世界王者ではないにもかかわらずテンシンこそがスターだったように感じられた。多くのファンがテンシンに期待しているのであれば、彼を早く押し上げたくなる気持ちは分かる。でも、本当にテンシンに成功してほしいのであれば、将来的に大きな試合に勝ってスーパースターになってほしいのであれば、少し落ち着いて、焦らずに進んでほしいと願わずにはいられない。
同じ選手に2回負けたわけだから、もう証拠は出ている。1度の敗戦後に時間はあったが、私はその時間が十分ではないと思っていた。そして、それが証明された。だから、1年か2年ほど少し対戦相手のレベルを下げて、そこで経験を積んで、それから戻ってくればいい。頻繁にリングに上がって、試合を続けてほしい。自分の引き出しに新しい武器を加えていってほしい。そのような形で、テンシンにはさらに優れたボクサーに成長していってほしいと私は今でも願っている。
◇ ◇ ◇
後編は、井上拓真目線でレビュー。グレイ記者が次戦の対戦相手にあげたボクサーとは?〈つづき→後編〉

