魁皇の大相撲ボヤキ解説BACK NUMBER
「好取組が多かった」元大関・魁皇が振り返る「メチャクチャしんどい」秋場所…最高の成績・実力でも昇進できないのはなぜ?「怖い顔」の注目力士も
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浅香山博之Hiroyuki Asakayama
photograph byJIJI PRESS
posted2026/10/03 11:05
1年ぶりに賜杯を抱き、表彰式で涙を流す大の里
毎回褒めていますが、今場所は新関脇として土俵に上がった藤ノ川は11勝。10日目の隆の勝戦では立ち合い変化で勝ち越しを決めたけれど、基本は、小兵ながら気合じゅうぶんの正攻法です。でも毎場所、1、2回は変化を見せるんですよね。作戦というか、逆にいつも正攻法で来るからこそ、相手も突っ込んで来てしまう。当たって突き押して、休まずに動き回る面白い相撲ですが、ケガが心配にもなるんですよね……。大きい相手に当たっていく首の衝撃や、土俵際で危ない残り方もする。必死さが伝わって来るけれど、ケガにはじゅうぶんに気を付けてほしいものです。それこそ、今場所の11勝はかなり大きくて、熱海富士に代わって大関候補の一番手に躍り出たとも言えますから。
「怖い顔して気合じゅうぶん」師匠を彷彿とさせる注目力士
今場所は、藤島部屋の藤凌駕(西前頭4枚目)が勝ち越し、藤青雲(東前頭7枚目)が9勝6敗。ここのところ藤島部屋の力士たちが活躍しています。藤凌駕は当たっての突き押し相撲が身上で、相撲にブレがない。審判として土俵下で見ていると、怖い顔して気合じゅうぶんなんですよ(笑)。相撲っぷりも、どこか師匠である武双山さんを彷彿とさせる。いや、同じ突き押しでも師匠とは馬力も違うんですが、まだ23歳ということで今後が楽しみな力士です。藤青雲も、十両から一度はケガで三段目まで番付を落とした苦労人で、「よく心を折らずに頑張ってきたな」と思っています。現在の藤島部屋は幕下にもいい子がいて、部屋の中でライバル意識を持ち、切磋琢磨してるんでしょう。
部屋のなかで競い合う稽古相手がいるって、恵まれていてありがたいことなんです。ただ、部屋では基礎の稽古をじゅうぶんにして、ひとりでも出稽古に行く。強くなって、いずれは出稽古に集まってもらえるような部屋となる。現役時代の私は、ひとりであちこち出稽古に行っていたものです。だから「部屋が小さいから」「稽古環境がうんぬん」とは言えないんですね、本人のやる気ひとつで。かくいう私の浅香山部屋は、マンネリ化は否めず、師匠として悩むところです。でも、安治川部屋や大島部屋はじめ、一門内で出稽古に行ったり、来てくださったりの毎日です。
9月場所は「審判はメチャクチャしんどい」
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おっと、来場所に新三役昇進しそうな美ノ海の活躍ぶりについても話をしたかったのですが、そこは次回に。

