魁皇の大相撲ボヤキ解説BACK NUMBER
「好取組が多かった」元大関・魁皇が振り返る「メチャクチャしんどい」秋場所…最高の成績・実力でも昇進できないのはなぜ?「怖い顔」の注目力士も
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浅香山博之Hiroyuki Asakayama
photograph byJIJI PRESS
posted2026/10/03 11:05
1年ぶりに賜杯を抱き、表彰式で涙を流す大の里
横綱昇進を賭けた霧島が、8勝7敗の成績に終わりました。場所前には良い稽古も出来ていたそうで、「今場所、イケるかな?」と思っていたんですよ。前回も言っていたと思いますが、「大関としては最高の成績・実力」なんです。ただ横綱としてはあと一歩……。チャンスを掴めなかった理由としては、今場所は、以前に比べてどこか攻めきれていなかった感がある。大の里から白星を挙げたものの、14日目の安青錦戦では相手の体を起こして攻めることができませんでした。どこか相手に合わせて形を作ろうとするような、攻める相撲が少なく見えたのです。「何をしたいの? そこで攻めなきゃ!」というような場面ですね。
8日目からの3連敗で、気を張っていたものが切れてしまったのか? 歯車が狂ってしまったのか? 力はあるんだから、しっかり立て直してまたチャレンジしてほしいものです。
“ノミの心臓”と言われた私も大関昇進できた
また、大関取りを賭けていた熱海富士も、後半戦にまさかの5連敗で、昇進問題は振り出しに戻りました。序盤戦、押されないし相手に横から攻められても付いて行け、「今場所こそ優勝するかも?」と思っていたんです。後半戦は、土俵際まで持っていくのに、そこで膝から崩れてしまうような相撲が見られました。千秋楽の藤ノ川戦などが、まさにそう。「前に出よう」とする姿勢はあるんだけれど、詰めが甘くて勝ちきれない。逆に「どこか悪いのか?」と心配になったくらいです。15日間のうちでスタミナが切れてしまうのかなぁ。体は200kg超えということで、ここのところまた大きくなったようだし、体重の負担というのは身体的に、特に脚には相当に大きいですから。そこはまたしっかり鍛えて、気持ちを入れ替え、再度挑戦してほしいです。
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よく「精神力や気持ちの問題」とも言われるけれど、この“ノミの心臓”と言われた私だって大関昇進できたわけですから大丈夫! 私の場合、7度目の挑戦で昇進したと言われていますが、武双山(現藤島親方)に無様にひっくり返された一番があり、これでやっと火が点いたんですよ。ここから心を入れ替えて酒を辞めた。遅過ぎますよね(笑)。
ケガが心配にもなる力士とは?
精神力の強さでいえば、安青錦かな。いまだに足のケガは完治していなく4日目から3連敗して心配でしたが、相撲が極端にブレることがない。気持ちがブレないと相撲もブレないんです。千秋楽の大の里との優勝争い直接対決では、何もできずに吹っ飛ばされてしまったけれど、「勝っても負けても安青錦の相撲」なんですよね。

