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「今までで一番苦しかった」セッター関菜々巳が苦悩した“感覚のズレ”…金メダル逃すも来季につながる選手ミーティング「正直、すごく救われました」
text by

田中夕子Yuko Tanaka
photograph byNaoki Nishimura/AFLO SPORT
posted2026/09/25 11:02
アジア大会ではキャプテンを務めたセッター関菜々巳(27歳)
アジア選手権と同じ轍を踏まないために実施した選手ミーティングは、アジア大会の期間中にも行われた。インドネシアに1セットを落とした試合後も、勝ったとは思えないほどチームの雰囲気は沈んでいた。関が中心になって「思ったことを言い合おう」と始まったミーティングで、最初に切り出したのは和田だった。
「何で、雰囲気って悪くなるんですかね?」
あまりにストレートな発言に、全員が言葉に詰まった。その後に言葉をつないだのは関だ。
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「確かに。逆に言えば、勝っていても負けていても雰囲気がよく見えるチームってあるよね? じゃあなんで、雰囲気がよくなるんだろう?」
どんなプレーができていればチームの流れがよくなるか。
そもそも、それぞれの果たすべき役割は何か。
何を伝えれば互いの迷いや疑問、沈んだ雰囲気を拭い去ることができるのか。
わざわざ言葉にしなくてもいいと思っていたような細かなことまで伝え合い、みんなの不安に寄り添った。そんな関を見て、苦しんでいた佐藤も「少しずつ吹っ切れた」と明かす。
力強さが戻った佐藤淑乃
「アジア選手権で負けた直後は、アジア大会に対するモチベーションもなくて、どうやってまた代表で戦えばいいのかわからなかったんです。チームの中心になって引っ張っていきたい、引っ張っていけるように頑張ると言っていたけれど、実際にはできなかった。バレーボールを楽しいと思えない自分もいました。でも私以上にセナさんはもっといろんなことを抱えていて、それを隠さずさらけ出してくれたので、このまま『悔しい』だけで終わっちゃダメだと。次につなげるためにも、もう一度楽しみたい。少しずつ、そういうマインドに変わっていきました」
佐藤はその言葉を体現するように、準決勝の韓国戦、そして決勝の中国戦では、長いラリーの最後に託されたトスを決めた。力強さが戻ってきた場面が何度もあった。佐藤だけでなく、ミドルブロッカーとして存在感を発揮した20歳の秋本や山田二千華の活躍も、明るい材料にはなった。


