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「イコールコンディションが実現されていない」前代未聞の国内トップリーグ“当日試合中止”がアメフト界で起こったワケは? 不透明な“プロ契約”のリアル
text by

一野洋Hiroshi Ichino
photograph byAFLO
posted2026/09/22 17:02
今季からスタートしたアメリカンフットボールの国内トップリーグであるXリーグプレミア。前代未聞の試合ボイコットはなぜ起きたのか
前夜には「出場する」と伝えていた試合が、当日の会場で覆ったことになる。
9月20日、NFAの懲罰委員会は富士フイルム海老名の不参加を公式戦参加義務違反と認定し、100万円の罰金と1対0での試合没収を決めた。同委員会は、チームが置かれた事情に「一定の斟酌すべき点」があったとしながらも、不参加がファンや開催関係者に与えた影響を重く見た。あわせて、現行の処分規定とリーグのガバナンスを見直すようNFAに求めている。
オービックに関する調査も終わっていない。
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9月11日には、調査に対して事実と異なる、または矛盾する資料や説明があったことなどから、並河代表と古谷GMが調査への協力義務違反で無期限の資格停止となった。試合中止から2日後の15日、一連の問題を受けて並河氏はNFA理事長を辞任したことが発表され、後任にはバスケットボールのBリーグなどの運営でも活躍した西村大介氏が就いた。
オービック側は9月13日と同様、21日のオール三菱ライオンズ戦を含む2026年レギュラーシーズンの残りの公式戦でも、一連の問題の対象となった選手の出場を控えると報告。21日の試合は予定通り開催されることになったが、その後台風の影響で中止となることが発表された。
日本アメフト界に残された「課題」
海老名で起きたことを一度きりの混乱で終わらせるためには、2つの課題がある。
1つは「プロ契約選手」に関する規程を各チームに公平に適用するために、疑義のある選手に対する金銭や住居、活動費などの提供をどう調べるのか。また何を以て「活動の対価」と評価するのか。
もう1つは試合直前まで疑義が残ったとき、誰が対象者と出場条件を確認し、いつまでに試合の開催判断を行うかだ。NFAも今回の事態を検証し、加盟チームとの協議や情報共有、試合開催の意思確認を改善するとしている。
あの日、駐車場の入り口に掲げられていた「試合中止」の四文字。
そこへ至るまでには、選手の契約をどう扱うかという制度の問題と、試合をどう成立させるかという運営の問題が重なっていた。1対0という記録だけでは見えない、その両方を検証する必要がある。

