博多の人・王貞治BACK NUMBER
「ショックで、震えが止まらんかった」藤井将雄逝去の激震のなかで王ダイエーが挑む史上最大の決戦“ONシリーズ”「ちょっと辛かった…」
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喜瀬雅則Masanori Kise
photograph byKYODO
posted2026/08/31 11:05
藤井将雄のあまりにも早すぎる死がホークスの仲間たちに残した思いとは。そして否応なく、20世紀最後にして最大の決戦が訪れる
「重かったですよ。なんだろ……忘れていることじゃないんですけど、その時、30歳だったのかな? そりゃ、どの年であっても、そういうことがあったら……。今の年になってそういう風なことがあったとしても、そうはなると思います」
開幕前、シーズン終了後、そして命日。若田部は欠かさず、藤井の墓前で手を合わせる。
「報告じゃないけど、そういう感じは……毎年ありますね」
斉藤が伝えようとしていること
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それは、2軍監督となった斉藤も、同じだった。
「藤井さんが亡くなってから、年に何回も行きますね。リハビリしているときは、一番回数的には多かったと思います。報告じゃなくて、何か、あの空間が好きなんです」
藤井と話していると、心が落ち着くのは、若きあの頃と変わらない。
「絶対、一緒にはできないんですけど、藤井さんはあの状況で、マウンドに復帰されていたんです。そのことが多分、自分の中に常にありました。だから、全力でやる、どんなことがあっても」
2軍監督という、育成の最前線に立つ斉藤は今、あの時の“藤井からの学び”を、若き選手たちに伝えようとしているのかもしれない。
本拠地・みずほPayPayドーム福岡の「15番ゲート」。
ドーム内のコンコースから、バックネット裏のスタンドにつながる通路は「藤井ゲート」と命名され、藤井の現役時代の雄姿と通算成績が、その両壁に掲示されている。
ゲートの入り口を見上げたところに、金属のボードが掲げられている。
藤井からのメッセージ
刻まれているのは「皆様へ」という始まりで綴られた、藤井からのメッセージだ。生前の藤井が、死の直前の9月下旬頃、家族に託したと伝えられている。

