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「今の野球を目指すにはついていけない」MLBレジェンド投手が“引退”を選んだ本当の理由…大幅に増える本塁打数「野球の価値観」はなぜ変わったか? 

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笹田幸嗣

笹田幸嗣Koji Sasada

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photograph byGetty Images

posted2026/07/27 17:01

「今の野球を目指すにはついていけない」MLBレジェンド投手が“引退”を選んだ本当の理由…大幅に増える本塁打数「野球の価値観」はなぜ変わったか?<Number Web> photograph by Getty Images

今季での引退を発表したバーランダー

 カーショウとシャーザーが『今の時代の投手像』を嘆き、その救世主として、昨年のワールドシリーズで山本由伸の名を挙げたことは記憶に新しい。彼らが讃えたのは山本の準備力、投球フォームの再現性、力に頼らない制球力と配球で長いイニング(完投)を可能とする総合的な投手力。カーショウは言った。

「彼のフォームは本当に美しい。あの投げ方は完璧。無駄な動きが一切なく、効率的6種類の球種を使い分ける。今の山本ならば150球でも投げられる。これは野球が元の姿へ戻るべき兆しかもしれない。先発投手同士が真っ向勝負し、試合終盤まで投げ合う姿は、いつだって魅力的だ。今回の山本のピッチングが将来へのヒントになるかもしれない。私はそれを願っている」

「日本の育成法にすごく感銘を受けている」

 そして、シャーザーは違った視点で讃えた。

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「私は日本の先発投手の育成法にすごく感銘を受けている。日本では先発投手に120球を投げさせて育てる。アメリカでは逆で球数に制限を設け厳しく管理する。その結果、どんな投手でも全力投球するタイプになってしまい、それがケガの増幅につながっているように感じる。日本のように技術を高め、多くの球を投げ抜く力を育てる文化は、本当に素晴らしいと感じている。こちらでももっと、そういう投手が増えていくことを私は期待している」

 今の野球での160キロ超え、170キロに近づこうとする投球は圧巻であり、魅力的だ。だが、その一方で古き時代の良さを知るレジェンド投手たちが、耐久性を求め、原点回帰を訴え、日本投手の育成文化、知恵、伝統、実力を褒め称えてくれている。

 本塁打は野球の華。そんな『今の野球』を受け入れる一方で、低打率化は改善してほしい。そして、投手。全力投球での6回、100球、分業制の確立は素晴らしいが、先発完投は投手の目標であり、華である。

 今の野球と昔の野球との融合。そんなメジャーリーグになってほしい。〈前編とあわせてお読みください〉

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