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「今の野球を目指すにはついていけない」MLBレジェンド投手が“引退”を選んだ本当の理由…大幅に増える本塁打数「野球の価値観」はなぜ変わったか?

posted2026/07/27 17:01

 
「今の野球を目指すにはついていけない」MLBレジェンド投手が“引退”を選んだ本当の理由…大幅に増える本塁打数「野球の価値観」はなぜ変わったか?<Number Web> photograph by Getty Images

今季での引退を発表したバーランダー

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笹田幸嗣

笹田幸嗣Koji Sasada

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Getty Images

 今季限りでの引退を表明しているタイガースのジャスティン・バーランダー投手(43)が、フィラデルフィアで行われたオールスターの場で昨今の野球の違いについて語った。

 レジェンド枠での選出となった彼は、すでに「体の限界」を理由に引退を表明。その背景には、大きく変わってしまった『今の野球』が関連していると言った。

「自分で限界を感じている」

「今シーズンはほとんどマウンドに立てていない。1試合だけ先発したが、結果は良くなかった。その後は股関節に痛みが出て、ようやく復帰できそうになったと思ったら今度はハムストリングを痛めた。ずっと『穴の開いた船の水漏れをふさいでいる』ような状態なんだ。今の野球がどれだけハイレベルになっているかを考えると、自分で限界を感じている」

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 今の野球、ハイレベルな野球とは。彼は球宴の場から出演した『MLBネットワーク』の番組内で持論を述べた。

「今は相手打者に対する十分なデータも出ているけれど、打球が以前より飛ぶようになった。15年から16年頃にボールが変わったんだ。以前よりずっと多くの打者が本塁打を打てるようになった。それ自体は別に構わない。それが『今の野球』だからね。ただ、本塁打が出る確率が高くなると、こちらは空振りを取る投球をしなければならない。かつては、試合の重要な場面でなければ、単打なら打たれても良いと思っていた。外角低めへ速球をしっかり投げ込めば良かった。でも今は、その球を上手く拾われてスタンドまで運ばれる可能性がある。そうなると状況は全く変わってくるんだよ。以前よりも空振りを奪うことを強く意識しなければならない。それが、先発投手が打者を何巡も相手にするのが難しくなったひとつの理由だ」

過去より大幅に増加した本塁打数

 コンピューター解析による動作解析が飛躍的に進歩し、100マイル(約161キロ)以上の球速を投げる投手が増え、平均球速はこの12年間で92.79マイル(約149.3キロ)から94.53マイル(約152.1キロ)へとアップした。

 その一方で機構は、投手の圧倒的支配を避け、エンターテインメント性を高めるため、新球場建設では球場の縮小を図り、本塁打増加へ向け、バーランダーの言うように“飛ぶボール”への変更を水面下で図ってきた。

【次ページ】 「今の野球を目指すにはついていけない」

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