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「ここは俺でしょ」本田圭佑23歳が中村俊輔と“モメた日”…なぜ“W杯での再会”は感動的だった?「俊さんよりFKがうまいと思ったことない」特別な関係性
posted2026/07/07 18:13
若き日の本田圭佑と中村俊輔。2010年、南アフリカW杯のキャンプ地ジョージで
text by

戸塚啓Kei Totsuka
photograph by
JMPA
当事者にしか分からない感情が、ダラスのピッチで交錯した。
北中米W杯で解説者を務めた本田圭佑が、スウェーデン戦の試合前に展望のためピッチレベルに降り立った。目の前にやってきたサポートメンバーの吉田麻也、南野拓実と抱擁して、軽く言葉を交わす。続いてサングラスを外し、名波浩コーチ、前田遼一コーチとも握手をした。
前田はアルベルト・ザッケローニ指揮下の日本代表で、ともに主力として戦っている。吉田は2014年と2018年のW杯で共闘した。南野とは彼の国際Aマッチデビュー戦で、同時出場はならなかったものの揃って出場している。
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すると本田が、中村俊輔コーチの存在に気づいた。
「あっ、俊さん!」
と声をかける。何だかとても嬉しそうだ。中村も気の置けない友人に再会したような、穏やかな笑みを浮かべる。
「こっち来ない? こっち来ない?」
と本田の肩に手を置いて、にこやかに応じた。
ふたりのプライドがぶつかった17年前の“FK事件”
現役時代の中村と本田は、お互いを強く意識する関係だった。プレースタイルはやや異なるものの、どちらもレフティーで、攻撃のタクトをふるう10番タイプである。直接FKを武器にするのも共通点だ。
南アフリカW杯前年の2009年から、本田は日本代表として継続的に試合に出場するようになった。中村は31歳の頼れる経験者で、23歳の本田は野心を隠さない挑戦者である。その年齢差が、お互いの立場を際立たせる。追われる者と追う者、という立場を。
ふたりを同時に起用するとなると、どちらかが本来とは違うポジションでプレーしなければならない。お互いを意識するな、というほうが難しかっただろう。
ふたりのプライドが、真正面からぶつかったことがある。2009年9月5日に行なわれた、オランダとのテストマッチだ。
中村は岡田武史監督が指揮する日本代表で、絶対的なエースとして君臨していた。南アフリカW杯アジア予選突破の原動力となり、クラブレベルでも確かな足跡を印した。
05-06シーズンから在籍したスコティッシュプレミアリーグのセルティックで、記録にも記憶にも残る活躍を見せていた。チャンピオンズリーグのマンチェスター・ユナイテッド戦で決めた2本の直接FKにより、国際的な評価を受けることとなった。
09-10シーズンからは、スペインのエスパニョールでプレーしていた。8月31日の開幕節でデビューを飾り、代表活動に合流している。

