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ハマ街ダイアリーBACK NUMBER
「体の使い方、投球メカニックもすべて言語化できる」DeNAに緊急トレード・尾形崇斗は“超理論派”野球青年、だけど「一番大事にしているのは…」
text by

石塚隆Takashi Ishizuka
photograph byNumberWeb
posted2026/06/29 11:06
研究熱心でトレーニングや投球メカニクスの理論に精通する尾形。野球の話をしていると楽しくてたまらないという表情を見せる
「データは大事ですけど、結局、データだけに表れないのが野球だと思っているんです。試合の流れを感じて、駆け引きをするには、試合勘や投球勘が必要だし、そこはデータでは絶対に読めません。また“ディセプション”といって、投球動作において打者のタイミングを外したり、球の出しどころを見えにくくする理論があるんですけど、それはラプソードやトラックマンでは測れません。
試合中の配球もしかり、そういったいろいろなものをチョイスして活かすのもピッチャーの能力のひとつだと思うので、ゲーム中は“見えないデータ”を大事にしながら、感じながら、先発としてやっていきたいと思います」
可視化できるもの、できないもの、そして感じられるもの。五感すべてを動員して、尾形は高みを目指す。
古巣との対戦で感じたこと
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さて、交流戦を終えDeNAは苦しい状況にあるが、尾形としては先発の一角として今後どのようにプレーしていけたらと考えているのか。そう問うと、尾形は鋭いまなざしで次のように覚悟を述べた。
「まずはチームを優勝させるために貢献していかなければいけません。そのためにはケガをしないこと、そしてしっかりイニングを積み重ねていくことが優勝のひとつのピースになると思うので、それを絶対に遂行していきたいと思います」
取材終わりに、交流戦で対戦した古巣のソフトバンクに投げたときのことが気になって尋ねてみた。トレード通告を受けたときは感傷的にならなかったというが、いざ実戦で対峙するとなれば、多少はメランコリックな気持ちになったのだろうか。
「ああ、コールされてマウンドに上がっていくときに、この8~9年間の歩みが頭のなかに流れてきましたね。いろんなことがあって、今こうやってソフトバンクに投げるんだって。ただ、試合に入った瞬間切り替わって、対戦相手として捉えることができましたね。強いチーム、強打のチームに投げるんだって。その両面を感じることができて、何かいい経験になりました」
野球人生、ますます面白くなってきましたか?
「はい、とても面白いなと思います」
そう言うと尾形は白い歯を見せ微笑んだ。
〈全2回の2回目/はじめから読む〉

