- #1
- #2
Sports Graphic Number MoreBACK NUMBER
「ボールを蹴った瞬間、ヤバい」”W杯で初めてPKを外した日本人”が明かす南アW杯PK失敗の真相「俺一人のせいで負けた。その責任ばかり感じて」
posted2026/06/29 11:02
2010年南アフリカW杯パラグアイ戦のPK戦で3人目のキッカーとしてペナルティスポットに向かう駒野友一。“W杯で初めてPKを外した日本人”が明かした真相とは?
text by

松本宣昭Yoshiaki Matsumoto
photograph by
Naoki Nakanishi/JMPA
W杯でPK戦の採用を提案した“1通の手紙”
ヨセフ・ダガン。
このイスラエル人がいなければ、日本の心優しきサイドバックが、あれほど深く傷を負うことはなかったかもしれない。
1968年秋のことである。イスラエルとブルガリアが争ったメキシコ五輪準々決勝は、1-1のタイスコアのまま決着つかず、延長戦終了のホイッスルが鳴らされた。
ADVERTISEMENT
現在であれば、PK戦が始まるところだが、両チームのキャプテンは主審の待つピッチ中央に呼ばれた。そこにはポットの中に入った2通の封筒が用意されていた。両者が1通ずつ取り出す。中身を確認したイスラエルの主将モルディチャイ・シュピーグラーは、力なく肩を落とした。120分間の死闘も虚しく、彼のチームは「抽選」によって準決勝進出を逃した。

