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プロ野球PRESSBACK NUMBER
なぜ今季のサトテルはこんなに打てる? 元スコアラーが分析する阪神・佐藤輝明の覚醒“3つの理由”「打ち方、待ち方、仕留め方。それが格段に良くなった」
text by

酒井俊作Shunsaku Sakai
photograph byKiichi Matsumoto
posted2026/06/19 11:04
現在、セ・リーグの打撃三冠王をひた走る阪神の佐藤輝明。なぜこれほどの覚醒が見せられたのだろうか?
かつて、志田はスコアラーとして、阪神在籍時の福留孝介が不気味だったという。
初球のど真ん中の球を平気で見逃すのが、バッテリーやスコアラーにとって「むちゃくちゃ嫌なものなんです」と明かす。駆け引きのなかで痛打されたことは一度や二度ではない。佐藤もまた、名球会バッターである福留のような狡猾さを備えつつあるということだろう。
佐藤は今季、投手の左右ともに対戦打率が3割を優に超え、特に左投手が相手だと4割近い数字を残す。また、2ストライクに追いこまれても、簡単に凡退しないしぶとさが身につき、死角はどんどん消えている。
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「ポテンシャルは高いのに成績が上がっていなかった選手が一皮も二皮もむけたときに私が言うことがあるんです。思考と試行が一致したときに、すごくいい選手になるものです、と。考えていることと試すことはなかなか一致しないものなのですが、今季の佐藤選手は、漢字がちがうふたつの『しこう』が一致しているのが見て取れます」
そういうことをサラリと言う志田の言葉選びのセンスに唸らされるばかりなのだが、ともかく、佐藤は考える人でありつづけた。
それはたとえば23年の冬、優勝旅行先のハワイからアメリカ本土のシアトルに飛び、最先端トレーニング施設の「ドライブライン・ベースボール」で学んだという勤勉なエピソードにもよく表れている。
サトテル覚醒の理由は…「3つの進化」
志田との問答は熱を帯びてきた。佐藤がスケールアップした理由を、まるでスピーチに臨むスティーブ・ジョブズのようにとても端的に、こう説明した。
「私には3つあると思っていて。ひとつめが打ち方。ふたつめが待ち方。3つめが仕留め方。この3つが格段に良くなりました」
そして、三冠王に向けてひた走る原動力となっている3つの進化について、スコアラーらしく興味深いデータを交えながら話しはじめた。
<次回へつづく>

