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プロ野球PRESSBACK NUMBER
なぜ今季のサトテルはこんなに打てる? 元スコアラーが分析する阪神・佐藤輝明の覚醒“3つの理由”「打ち方、待ち方、仕留め方。それが格段に良くなった」
text by

酒井俊作Shunsaku Sakai
photograph byKiichi Matsumoto
posted2026/06/19 11:04
現在、セ・リーグの打撃三冠王をひた走る阪神の佐藤輝明。なぜこれほどの覚醒が見せられたのだろうか?
「いま予測できることとすれば、佐藤選手は高い確率で三冠王を獲ると思います。それは数字から証明されています。シーズンの250打席を超えて、これから先、大きく崩れることはないでしょう。いまのスタイルを変えなければ、十分に到達するだろうとみています」
そう太鼓判を押すのはヤクルト、巨人、中日で15年間にわたってスコアラーとして活躍した志田宗大である。
17年にはWBCを戦う侍ジャパンでスコアラーを兼職し、いまはライブリッツ社でデータをもとにプロアマを問わず、野球指導を行う。現役時に野村克也監督の進めたデータ野球が色濃く残るヤクルトでプレーしたのが原点になった。野球のオールジャンルに携わる、いわば情報分析のエキスパートである。
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進境著しいスラッガーのことを訊くために、志田を訪ねたのは、敵としての佐藤を見てきたからである。まだルーキーだった21年からの4シーズンは巨人で、25年には中日でスコアラーを歴任していた。
志田は遠い目をして5年前を振り返る。
パワーは十分でも…ルーキー時代の佐藤の“弱点”
「これは私の考えですが、当時は佐藤選手の待ち方と、こちら側が投げようとする思惑を一致させなければ抑えられました。一致させられたときは一発、長打を食らって、痛い目に遭うんですけど、そのリスクさえ避ければ大丈夫だと思って見ていました。
それよりも近本(光司)選手や中野(拓夢)選手のほうが、私は嫌でした。あまり穴がなく、ミートする能力が高いからバットに当たる確率も高い。なにか事が起きるなと。塁に出るとかき回してくるので、佐藤選手とはタイプは全然ちがうのですが、厄介な存在だったんです」
プロ1年目の佐藤の打率は.238にとどまった。アーチこそ24本を架けたが、173三振はリーグワースト。
当たれば飛ばすが、粗い。好投手ならいともたやすく持ち味のパワーを骨抜きにできたし、与しやすい存在にすぎなかった。

