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プロ野球PRESSBACK NUMBER
「コノヤロー! って怒鳴りあいながら…」長嶋茂雄さん一周忌に中畑清が思い起こす“本当に幸せだった時間”「長嶋さんは千の風になったんです」
text by

赤坂英一Eiichi Akasaka
photograph bySankei Shimbun
posted2026/06/03 11:00
長嶋さんが亡くなって早くも1年。弟子を自任する中畑氏が一周忌を前に思い出を語ってくれた
中畑氏はのちにクリーンアップを任されると、実際にサヨナラ本塁打を3本打っている。それも長嶋に勧められて励行したイメージトレーニングの成果だったのか。
猛特訓で長嶋さんに「コノヤロー!」
こうして長嶋さんに心を鍛えられた中畑氏は5位に終わった1979年シーズンオフ、伝説として語り継がれる“地獄の伊東キャンプ”に参加。マンツーマンで長嶋さんのノックを受けたことは、今でも忘れられない大切な思い出であり、野球人としての宝物だ。
「あれはもうケンカですよ、大人同士のケンカ。お互い大声で怒鳴り合いながら、たっぷり2時間、午前中の練習メニューで特守をやったんだ。今時は30分ノックをやっただけで猛練習だって言われるけど、俺とミスターは2時間だからね、昼メシの前に2時間。
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しかも、長嶋さんはこっちが捕れないところにばかり打ってくる。『たまには捕れるところに打ってみろ、コノヤロー!』って、大声で文句を言いながらやってましたよ。最初のうちはダイビングキャッチしていたけど、疲れると足がついていかなくなって、横っ飛びしなかったら長嶋さんが怒るの、『なんで捕らないんだ!』って。
こっちも頭にきて、打球を捕ったら長嶋さんめがけてボールを投げ返したもんだよ。『コノヤロー!』って。俺、そういう時のコントロールは抜群にいいからさ(笑)。そうしたら長嶋さんも『ヒューッ、ヒューッ』って言いながら、ヒラリ、ヒラリとかわすんだ。『そんなヘナチョコボールが当たるわけないだろう』って言ってね。
長嶋さんは本気でノックを打ってくれたし、俺のケンカ腰の態度にも本気でつきあってくれた。今思うと、メチャクチャ失礼なんだけどさ。楽しかったなあ、本当に楽しかった。それがほとんど毎日2時間、1カ月も続いたんだから。本当に幸せな時間でしたよ」
馬場平のモトクロスコースを駆け上がるランニングでは、あまりの過酷さに耐えかね、長嶋監督を挑発した。後輩の篠塚和典を焚きつけ、長嶋監督に向かって「見てばかりいないで、1回ぐらい自分で走ってみろ!」と言わせたのだ。


