- #1
- #2
メジャーリーグPRESSBACK NUMBER
「ムラカミはメジャーで通用しない」村上宗隆を逃したMLB球団の後悔と誤算…ホワイトソックスだけが成功を確信していた“ある数字”
text by

杉浦大介Daisuke Sugiura
photograph byJustin Casterline/Getty Images
posted2026/05/29 11:01
5月27日(日本時間28日)のツインズ戦でホームラン20号を放った村上宗隆(26歳)。オールスター選出も有力視されている
ゾーン外のボール球に対して打者がスイングしてしまう割合を示すチェイスレート(Chase Rate)は今季を通じて19.5%〜21.8%であり、MLB平均の28%〜32%前後を大きく上回る優秀な数字だ。チャレンジの成功率も58.3%(7/12)と高く、打席においてボールがしっかりと見えていることを明白。それができているからこそ、遠くに飛ばせる球を見極めることも可能になっているのだろう。
同じシカゴ市内のライバルチーム、カブスとの対戦で16、17号本塁打を放ったのは5月16日のこと。松井秀喜氏の1年目の本塁打数16を一気に抜き去った試合後、村上に四球の多さとストライクゾーンの確立について問うと、その答えは明快だった。
「“ボールは振らない、ストライクは振る”というのは野球の基本だと思っています。それができていたことは凄く良かったとは思いますけど、それができない時ももちろんある。その中でも良いアプローチを保つこと。もちろん打ちたいですけど、チームの役に立つことをしっかりするのが僕の仕事なので、それをまっとうしているだけです」
ADVERTISEMENT
そういったメンタリティを持っており、新天地でも実際にそれを実行し得る能力を持っているからこそ、開幕直後からの成功は現実になった。
わずか半年ほど前、“村上がメジャーで通用するのかどうか”という問いは生粋の野球人たちをも悩ませる巨大なミステリーだった。その謎の答えはすでに出され、今では多くのGMたちがより積極的に動かなかったことを後悔している。村上の真価を理解し、そのポテンシャルに賭けたゲッツGMをはじめとするホワイトソックス上層部は、球界全体からどんなに称賛されてもされ過ぎることはないのだろう。
後編では、同僚たちが明かした村上の“裏の顔”をひもとく。〈つづく→後編〉

