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メジャーリーグPRESSBACK NUMBER
「ムラカミはメジャーで通用しない」村上宗隆を逃したMLB球団の後悔と誤算…ホワイトソックスだけが成功を確信していた“ある数字”
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杉浦大介Daisuke Sugiura
photograph byJustin Casterline/Getty Images
posted2026/05/29 11:01
5月27日(日本時間28日)のツインズ戦でホームラン20号を放った村上宗隆(26歳)。オールスター選出も有力視されている
「他のGMたちからも連絡は受け取っているよ。みんな“おめでとう”と言ってくれるし、私たちの動きを評価してくれている。それと同時に、“逃した”と感じているみたいだね。こういう状況をうまく生かして、ムーニー(村上の愛称)のような才能を獲得できたのは良かった。しかも、彼の貢献はグラウンド上だけじゃない。クラブハウスにもすごくうまく溶け込んでいるし、選手たちみんなに好かれている。素晴らしいチームメイトだし、競争することが大好きなんだ」
新戦力のこれほどの活躍について問われ、笑顔を抑えきれないようなクリス・ゲッツGMの表情と言葉も印象的だった。実際に昨秋、村上獲得を考慮した各チームのエグゼクティブたちは今頃、地団駄を踏んでいるに違いない。
村上がマーケットに出た昨オフ、史上初めて総額1億ドル以上の契約を得る日本人野手になる可能性があると目されていた。NPBでのキャリアを考えればそれも当然だったのかもしれない。2022年に56本塁打を打って三冠王に輝き、ケガに苦しんだ昨季ですらも56試合で22本塁打、出塁率.379、長打率.633という優秀な成績をマーク。116.5マイルという打球速度はMLB屈指のパワーヒッターと同等の水準だった。
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しかし、蓋を開けてみれば“速球への弱さ”や“三振の多さ”が懸念材料とされ、村上は2年3400万ドルという大方の予測よりもはるかに小さな契約で低迷中のホワイトソックスに加わることになった。
ホワイトソックスが見抜いた村上の才能
“三振の多さ”に関しては、MLBスカウト、エグゼクティブの見方が間違っていたわけではなかったのだろう。5月27日時点で78三振はリーグ2位。それでもこれだけ本塁打が多ければ多少の空振りの多さは正当化される。そして何より、村上に関して特筆すべきは、出塁率も.375と上質なこと。いわゆる“三振かホームラン”ではなく、四球もミックスされているため、まさに「スリー・トゥルー・アウトカムズ(Three True Outcomes/三振、四球、本塁打)プレイヤー」を体現するような打者となっているのである。
今季ここまでを振り返り、村上獲得の鍵を握る存在だったゲッツGMは“スカウティング通り”を強調する。
「パワーは際立っていた一方で、コンタクト能力には多少の疑問符もあったのは事実だ。ただ、日本でも確かに三振率は高かったが、彼が良いスイング判断をしていることは私たちには分かっていた。三振があっても生産性を保てている理由は、四球を取れていること。長打や本塁打を打つだけではなく、しっかりボールを選べている。ストライクゾーンを理解しているし、ボール球を追わない。ゾーン内で空振りしたり、三振をすることはあっても、高い出塁率を維持し、本塁打を打てている限り、三振そのものはそこまで大きな問題ではないんだ」
実際にこの選球眼の確かさ、早い段階でアメリカのストライクゾーンを理解したことこそが村上の早い段階での成功の最大の要因に違いない。


