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メジャーリーグPRESSBACK NUMBER
今永昇太「ハマっているのは白身だけの“目玉焼き”」投げる哲学者の独特メンタル術「野球アプリを全削除」「ベットに入ったら“俺はもう寝た”と…」
text by

山田結軌Yuki Yamada
photograph byGetty Images
posted2026/05/15 11:05
メジャー3年目、今永の進化とは?
読まれやすい配球、打者の打ちやすい甘いコースに投げるなどNG行動を避ける。自分も周囲も納得する投球をする。今永には100マイル(約161km)の剛速球があるわけではない。アームアングルが40度に戻り、スピンの効いた直球が武器だとしても、対応し、打ち返される。それが、メジャーの強打者たちだ。自分がベストを尽くしても、打者が上回る。次はその反省から対策し、今永がアウトを奪う。日々、その繰り返しだ。
「『何でこの大事な場面でこれ(この球種)行ったの?』と言われないようにやろう、と。勝負のときに、僕が仮に監督としてみたときに、『いや、これはねーだろ?』みたいなことはしない。最終的に客観的に見た人が(打たれた時に)『打者がうまかった』と思えるような、『ピッチャーはアレはやりようがなかったな』というような誰も後悔させないし、誰にも疑問を持たせない打ち取り方を考えてマウンドに上がる、ということです」
今永が「野球アプリ」を削除した理由
そう考えるために、大切なマインドセットがある。
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「過去も未来も考えず、今に集中する」
そのために今永は、現代人には難しい行動に出た。
「僕は今年から野球ニュースが入るアプリを(スマートフォンから)消しました」
ポジティブな情報ばかりではなく、ネガティブな情報も目に入る。あるいは、フラットな情報でも今永の状況次第では、マイナスに考えてしまうこともある。
「僕はけっこう“気にしぃ”なので気にしてしまう。アプリがない環境下に自分がいればいい」
だからその情報を自らシャットダウンしたというわけだ。
「マウンドで自分に集中できるようになった。(何か結果が出る)前後を考えない」
次の1球に最善を尽くし、考え抜く。そのために雑音を可能な限り排する。しかし、それは今永の楽しみや娯楽を奪う“副作用”も伴った。

