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「イノウエとウシクには大きな“差”がある」あの“ヘビー級大国”が井上尚弥の中谷潤人戦を絶賛のワケは?「彼の試合はローカルな物語とされがちだが…」

posted2026/05/08 06:00

 
「イノウエとウシクには大きな“差”がある」あの“ヘビー級大国”が井上尚弥の中谷潤人戦を絶賛のワケは?「彼の試合はローカルな物語とされがちだが…」<Number Web> photograph by (L)Takuya Sugiyama / (R)Getty Images

現在のボクシング界でパウンド・フォー・パウンドの1位を争っている井上尚弥とオレクサンドル・ウシク

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別府響

別府響Hibiki Beppu

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(L)Takuya Sugiyama / (R)Getty Images

 5月2日に東京ドームで行われた井上尚弥と中谷潤人の世界スーパーバンタム級4冠タイトルマッチ。

 世界中のボクシングファンが固唾を呑んで見守った「世紀の一戦」は、井上の判定勝ちという結果で幕を閉じた。

 中谷も中盤以降、見せ場を作ったものの、終盤にその勢いを捻じ伏せた“モンスター”はデビュー以来の連勝を33(全勝27KO)に伸ばすとともに、先輩王者の貫禄を示した。

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 この勝利を受けその偉業を大きく報じたのが、世界ライトヘビー級統一王者ドミトリー・ビボルらを擁する“ヘビー級大国”ロシアメディアだ。

 国内の大手スポーツメディアである『Чемпионат』は試合直後の速報記事で「イノウエはオレクサンドル・ウシクを抜き、パウンド・フォー・パウンド(PFP)の首位に返り咲くべき」と最大級の賛辞を送っている。PFPとは全17階級あるボクサーの実力を比較し、体重差がなかった場合の最強選手をランキング化したものだ。

欧米メディアは井上に「不当な評価」?

 同時に、同紙は井上に対するある種の「不当な評価」にも切り込んでいる。

「イノウエはメディア露出の面では欧米のスターに劣るかもしれない。彼の試合はしばしば日本国内の“ローカルな物語”とみなされがちだ。しかし、彼が築き上げたレガシーはもはやそんな次元にはない」

 現在のボクシングの商業的中心地は、ラスベガスやサウジアラビアだ。

 軽量級の、しかも日本人が主役になる試合は、いきおい英語圏のカジュアルなファンには届きにくい。だが、同紙はそれを鑑みても井上の偉業に大きな価値があると記す。

【次ページ】 露メディアが報じた井上とウシクの“差”とは?

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#井上尚弥
#中谷潤人
#オレクサンドル・ウシク

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