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井上尚弥には「つけ入るスキがあった」激闘から40分後…中谷潤人陣営がこぼした“意外なホンネ”「井上を神格化していなかった」敗者中谷の“本気度”

posted2026/05/06 17:01

 
井上尚弥には「つけ入るスキがあった」激闘から40分後…中谷潤人陣営がこぼした“意外なホンネ”「井上を神格化していなかった」敗者中谷の“本気度”<Number Web> photograph by Takuya Sugiyama

井上尚弥との激闘の後、満身創痍の中で取材に応じた中谷潤人。そこでは陣営から意外な胸中も語られた

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曹宇鉉

曹宇鉉Uhyon Cho

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Takuya Sugiyama

 5月2日の23時10分だった。眼窩底骨折の疑いのため、会見をキャンセルして病院へ向かうと発表されていた中谷潤人が、「5分程度」と時間を限定して取材対応を行うという。

 どのような経緯があったのかはわからない。ただ、激闘に敗れ、深手を負ってもなお報道陣の前で話をしようという中谷に、あらためて芯の強さを感じた。

 試合終了から約40分後の23時24分。中谷はM.Tジムの村野健会長とともに会見場に現れた。バッティングで負った眉間の左側の生傷から血がにじみ出ている。表情は暗い。33戦目、プロボクシングでの初めての敗北だ。相手があの井上尚弥であっても、試合の内容がどれほど素晴らしくても、“負け”の重さは変わらないのだと思い知らされる。

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「いろんなことを想定して準備してきたので、驚きは特に感じなかったですけど、さすがチャンピオン、うまさがあって、“作っていくボクシング”っていうのはすごく上手だったなと感じました」

 井上の印象についてそう答えた中谷に続いて、村野会長に「中谷選手の戦いぶりはいかがだったでしょうか」と代表質問が向けられる。

「練習でやってきたことを、出せるのは出せたんじゃないかと思います。ただですね、相手も名チャンピオンですので。簡単には進めさせてくれないなというふうに思いましたが……」

 逆接のあとの言葉は意外なものだった。

中谷陣営の本音「つけ入るスキがあった」

「各所各所でやっぱり、つけ入るスキがあったなと。トータル12ラウンドを終えて、そういうふうに感じました」

 井上尚弥には「つけ入るスキがあった」。村野会長はそう言った。負け惜しみでも、口を滑らせたわけでもなく、端的な真実を語るときの落ち着いたトーンで。

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