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“井上尚弥も警戒”中谷潤人の師ルディ・エルナンデスとは何者なのか?「世界王者の弟ヘナロよりセンスあった」知られざる半生「ゲットーで生まれ育ち…」
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宮田有理子Yuriko Miyata
photograph byYuriko Miyata
posted2026/04/30 11:37
中谷潤人だけでなく、トレーナー、あるいはカットマンとして多くの日本人ボクサーに携わってきたルディ・エルナンデス
“ゲットーに育った男”がボクシングで得た人生
1999年2月、畑山はWBA世界スーパーフェザー級タイトルマッチで、サウル・デュラン(メキシコ)に引き分けて初防衛。ダウンを奪い、チャンピオンを大いに苦しめた技巧派挑戦者は隆谷さんのマネージメント下の選手で、セコンドにはルディがいた。その後、ラクバ・シン(モンゴル)に敗れてグローブを吊るした畑山が、引退宣言を撤回する時に、横浜光ジムのオーナーだった故・宮川和則氏が出した復帰の条件の一つが、ルディに師事することだった。ロサンゼルス・キャンプを経て、畑山はWBA世界ライト級王者ヒルベルト・セラノ(ベネズエラ)をKO。ヒーローになる。
「私自身のキャリアでも最大の勝利だった。無謀な挑戦、難題をクリアするという点で。解決策はあると信じて探すことが大事だ。ボクサーそれぞれがその時に使えるツールを総動員して、選手それぞれが到達しうる最高点へ導くのが私の仕事だと思っている」
その手腕にオファーはどんどんやってくる。全米、世界を飛び回る。教えを請う若者も次々と。去る者を追うことはない。その先のよき人生を願うだけだ。だからチームはつねに少数精鋭である。現在プロは3人。日本でも2度戦ったバンタム級のエイドリアン・アルバラード、5度防衛を果たしたWBO世界フライ級王者アンソニー・オラスクアガ、そして世界3階級制覇の中谷潤人。10代から続くトリオだ。その一人が今、ボクシング史上に残る戦いに向かおうとしている。
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「誰が想像しただろうね。ゲットーに育った男が、ボクシングで人生を得て、出会いに恵まれ、人に恵まれ、世界中で仕事をするなんて。依頼が来るのだから、誰かの役に立てているんだろう。これ以上を望むのは、ぜいたくだ。ジュントがイノウエに勝ったら、もし次の日に人生が終わったとしても、何の悔いもないね」
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