甲子園の風BACK NUMBER
苦しむドジャース佐々木朗希を“高校恩師”が語った…「ロッテ時代から朗希の登板は5回ずつ観てます」「本来コントロールいい投手」
text by

柳川悠二Yuji Yanagawa
photograph byGetty Images
posted2026/04/26 11:03
ドジャースでプレーする佐々木朗希(24歳)
「(大船渡時代の騒動は)そんなことを言える立場じゃないんで僕はわからないですが(笑)、先生は常に部員のことを考えてくれていて、情熱的で、面白いことも言ってくれる。信頼して3年間、野球に励みたい」
佐々木朗希の登板「全試合、5回ずつ観てます」
國保はメジャーリーガーになりたいという夢をかなえるべく、大学卒業後に米国・独立リーグに挑戦し、夢破れて帰国したあと、高校の体育教師となった。その國保の夢を実現させたのが、教え子の佐々木だ。メジャー2年目の佐々木は、取材の時点で4試合に先発登板し、勝利はない(2敗)。17回3分の2を投げ防御率は6.11(失点12)。コントロールが課題に挙げられている。
「プロに入った選手は普通、まずは“上には上がいる”と、壁にぶつかり挫折するものだと思うんです。朗希の場合は、もちろん1年目に大変な時期はあったと思いますが、そういう小さな挫折の経験が少ない。岩手では壁なんてなかったし、プロに入ってからも自分の調子が良ければノックアウトされることはなかったし、ノックアウトされそうになっても(千葉ロッテでコーチ、監督を歴任した)吉井理人さんが助けてくれていた部分もあった。タイムをとって落ち着かせてくれたり、代えてくれたり……」
ADVERTISEMENT
國保は佐々木が登板した全試合をテレビ観戦していたという。
「千葉ロッテ時代から朗希の全球を、5回ぐらいずつ観ています。だからといって僕が朗希にアドバイスすることなんてないんですけど、やっぱり教え子の試合は純粋に応援したいじゃないですか」
直近のマウンド上での表情から佐々木の心情を慮る。
「本来、朗希はコントロールの良いピッチャーなんです。軟式球だった中学時代は、出力の大きな朗希の投球時に(柔らかい)ボールが潰れてしまってコントロールが定まらなかったらしいんですが、高校で硬式球となって安定した。プロ入り後も、『高校よりNPBはボールが飛びますよ』と話すぐらいで、コントロールを気にする様子はなかった。アメリカの気候の影響でボールが滑るのか、ボールが合っていないのかわかりませんが。コントロールに対する本人の自信が崩れると、それが(不安げな)表情に出てしまう。本人は隠そうとしているのかもしれないけれど……」
しかし、と國保は続け、教え子を称えることも忘れなかった。


