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「白百合」初の共学化→入学者が激増していた…野球部監督に“佐々木朗希の恩師”、追い続けた記者が初めて聞いた「甲子園優勝を目指します」
posted2026/04/26 11:02
2019年夏の岩手大会決勝。佐々木朗希の登板を回避させた試合後の國保陽平監督(当時32歳)
text by

柳川悠二Yuji Yanagawa
photograph by
Asami Enomoto
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盛岡白百合学園の共学化を公表した2024年6月からしばらくして、校長の浅沼千明は國保陽平と出会った。
「男女共学になるにあたって野球部を創部しようと思っていたところ、縁あって國保先生とお目にかかる機会があり、その人間性に惹かれました」
「白百合で野球をしたい…」
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それまで野球とは縁の無い人生を送ってきた浅沼には、國保の決断をめぐる2019年の大論争など知る由もなかった。
「野球のことを少しは勉強した今ならば、(目の前の勝利よりも選手の健康を最優先に考えた決断として)社会に問題提起したんだなということは理解していますが、うちの監督就任を依頼したことと2019年の件はまったく関係ありません(笑)。きっと筑波大学やアメリカで学んだことなどからああいう決断ができたんでしょうが……とにかく意思の強い先生であることは当初から感じていました。生徒を大事にしていて、勝利至上主義でもない。カトリック学校ですから、部員ひとりひとりを大事にしてもらわないといけないし、部員全員を尊重していただかないといけない。國保先生の人柄と考え方が、白百合に合っていた」
共学となり、スーパー特進クラスも創設した2026年度は、前年度からおよそ2.5倍となる261人が入学。内訳は女子生徒が156人、男子生徒が105人だ。そして男子生徒のうち硬式野球部の入部者は29人となった。共学化が話題となり、硬式野球部の創部と國保の監督就任によって好循環が生まれ、劇的な生徒増につながった。
「(入試を前に)頻繁にオープンスクールを実施したんですが、そこで國保先生と触れ合って、『白百合で野球をしたい』と考えてくれた中学生も多かったと思います。共学化によって偏差値もぐっと上がるんじゃないかと期待しています。将来は盛岡一に並ぶようなところ(進学実績)を目指したい」
少しずつ話を…國保監督を追い続けた記者
筆者と國保の不思議な縁も2019年から続いてきた。


