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「ずっと龍一くんが励ましてくれて…」《りくりゅう引退》支え合う2人の軌跡…本人たちが語っていた“最後の五輪”への覚悟「自分たちを信じるだけ」
text by

野口美惠Yoshie Noguchi
photograph byAsami Enomoto / JMPA
posted2026/04/21 11:04
引退を発表した木原龍一と三浦璃来の「りくりゅうペア」。直前のアクシデントも乗り越え、ミラノ五輪では金メダルを獲得した
「ソチ五輪も、2回目の平昌五輪も、出ることが目標。でも三浦さんと組んでからは、世界と戦うことを目標に歩んできました。個人戦でのメダル獲得は、日本のペアの歴史にはない。2人で目指していきたいです」(木原)
「有観客での五輪は初めて。北京のときは、本当に無知な状態だったので、4年前よりもメンタル面で成長したと思います」(三浦)
気分転換は…2人でゲーム!
北京大会の経験を踏まえて今回取り組みたいことは、と聞かれると、三浦は笑って答える。
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「やっぱり私達はゲームかな。北京では、団体戦から個人戦まで10日間あり、そこで調子が落ちてしまい、辛い時間になりました。この期間を楽しく過ごしたいので、気分転換はゲーム。2人で出来る環境を作りたいと思います。ね、龍一くん?」
「僕が負けてあげる、みたいな」(木原)
「そこはね。僅差で勝ち負けが決まるくらいに調整するんだよね?」(三浦)
ゲーム談義に花が咲くと、木原が真面目な顔で説明する。
「ふざけて言ってるわけじゃないのですが、アスリートは常に良くしようと思いすぎて、僕の場合はメモを多めに書いたり、考えすぎたりして空回ってしまう。スケートのことを何も考えない時間を意図的に作れるように、動画を見たり、ゲームをするんです」
五輪に持っていくゲームは? と聞くと、三浦は即答で「マリオカート!」。
「GPファイナルのショートの日は、マリオカートで『レインボーロードのコースが嫌い』と言われていたのに僕が選んじゃって。そしたら本気で怒られて(笑)。フリーの日は、違うコースでちゃんと勝ってもらって、良い気分で試合に行ってもらいました」(木原)
北京から4年。歩んできた道のりのすべてが自信に繋がる。三浦は言う。
「自分たちを信じるだけ。結果のことを考えすぎずに。自分たちのスケートに誇りをもって滑りたいです」
三浦璃来(みうら りく)
2001年12月17日生、兵庫県出身。15-16シーズンにペアへ転向。19年8月に木原とペアを結成。22年北京五輪では7位入賞、団体銀メダル。22-23シーズンには日本勢では初となる年間グランドスラムを達成した。145cm。
木原龍一(きはら りゅういち)
1992年8月22日生、愛知県出身。'12-'13シーズンにペアへ転向。高橋成美とソチ五輪、須崎海羽と平昌五輪に出場。三浦とペアを組み、拠点をカナダに移す。今季はGPファイナルで金。今大会で4度目の五輪出場となる。175cm。

