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「心臓が止まるかと思いました」五輪直前りくりゅうペアを襲った“ある試練”…引退発表でも「揺るがぬ信頼関係」の理由は?「乗り越えてきた壁は多い」 

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野口美惠

野口美惠Yoshie Noguchi

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photograph byAsami Enomoto

posted2026/04/21 11:03

「心臓が止まるかと思いました」五輪直前りくりゅうペアを襲った“ある試練”…引退発表でも「揺るがぬ信頼関係」の理由は?「乗り越えてきた壁は多い」<Number Web> photograph by Asami Enomoto

引退を発表した木原龍一と三浦璃来の「りくりゅうペア」。実は五輪前の日本選手権ではアクシデントにも見舞われていた

頭を過った「前年のGPファイナルでの出来事」

 不安の渦に巻き込まれそうになった2人は、1年前の経験を思い出した。

 昨季のGPファイナルだ。フリーの公式練習で三浦が脱臼し、気持ちが混乱したまま試合に臨むと、スロージャンプ2本だけでなく、ソロのジャンプでもミスを重ねた。

 結果、フリーは3位。自分たちの良さを発揮出来なかった。

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 怪我のハプニングがあったとはいえ、なぜあそこまで崩れてしまったのか。その原因に木原は思い至った。

「その前の23-24シーズンに、僕が腰椎分離症になり、世界選手権で2位だったことを、まだひきずっていました。そのせいで『もっと完璧にこなさないと』と自分の目標設定が高くなりすぎていたんです。普通の精神状態だったら、三浦さんが怪我をしたら『僕がカバーしよう』と思えるのに、動揺を抑えきれず、相手を支えられない自分にイラついていました」

<次回へつづく>

#2に続く
「ずっと龍一くんが励ましてくれて…」《りくりゅう引退》支え合う2人の軌跡…本人たちが語っていた“最後の五輪”への覚悟「自分たちを信じるだけ」

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