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「コズエンを破壊して玖麗さやかを自立させる」上谷沙弥の危険な優しさ…なぜ“格下”の挑戦を受けるのか?「スターダムの未来という部分だけは…」
text by

原悦生Essei Hara
photograph byEssei Hara
posted2026/04/16 17:00
4月26日、横浜アリーナ。赤いベルトの王者・上谷沙弥はコズエン解散を条件に、玖麗さやかを相手に10度目の防衛戦を行う
「やっていることも、格も、すべてが違いすぎる」
12日に行われた公開記者会見で挑戦者の玖麗はきっぱりと言った。
「もう吹っ切れました。この呪いも流れも私が断ち切る。上谷沙弥が奪ったものをすべて私が取り返す。COSMIC ANGELSもなくならない。信じてくれる気持ちに応える。水色が好きです。水色をまとった私が赤く輝くベルトを巻いて、青空になりたい。夢を語れば笑われる。発言すれば、挑戦すれば、馬鹿にされ、批判され、否定され、『お前はレベルが違う。お前には無理』最初からそう言われる世界。そんな世界は私が終わらせる。誰もが青空の下で堂々と生きていける。批判や否定を恐れずに、ありのままの姿が輝く、そんな美しいスターダムを作りたい。そのために私は赤いベルトを絶対に巻く。上谷沙弥が奪ったものを私がすべて奪う。上谷沙弥から奪うのは他のだれでもない玖麗さやか。始まりがあれば終わりも来る。それをわかっているからこそ、すべてが終わったときに後悔を一つも残したくない。だから、私は戦います」
王者の上谷が言い返した。
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「この赤いベルトは、私の人生に花を咲かせてくれた、かけがえのない大切なベルトなんだよ。この1年4カ月、めちゃくちゃ強いやつらと戦って、ありがたいことにメディアにもたくさん出させてもらって、(女子で)史上初のプロレス大賞MVPにもなって。誰も成し遂げることのできないことをやってのけたと、自信を持って言える。お前がチャンピオンになったら青空どころか、このスターダムに大雨が降っちまうんじゃねえの。背負っているものも、考えていることも、やっていることも、言っていることも、格も、すべてが違いすぎるんだよ。すべてを奪い返すと言っているけれど、仮にお前が勝っても、『敗者引退マッチ』がみんなの記憶から消えることは絶対ない。私がやってきたことがすべてお前のものになるわけでもない。それは私がこの赤いベルトとともに死に物狂いでやってきたから。4.26横浜アリーナで残念だけどコズエンは解散だ。この赤いベルトでまだまだ戦いたいやつもいるし、やりたいこともある。ずっと言い続けている東京ドームにも、私ならスターダムを連れていける自信がある」
上谷と玖麗は何度かタッグマッチの前哨戦を行っているが、3月15日には玖麗が上谷にバイオレットスクリュードライバーで勝ち、4月8日には上谷が玖麗にビッグブーツで勝ち、4月11日には玖麗がスピアータックルで上谷を押さえている。現時点の直接のフォールの数では玖麗が2-1で上回っている。


