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「痛い、痛い、痛い」元バレー代表・古賀紗理那が泣き叫んだ“壮絶”出産秘話「筋力があるから安産だった」医師や助産師に言われて驚いたこと
text by

田中夕子Yuko Tanaka
photograph byKiichi Matsumoto
posted2026/04/21 11:01
第一子の出産を振り返ってくれた元バレーボール日本代表・古賀紗理那さん
出産に備え、さまざまな準備を重ねてきた古賀にとって最も大きな選択は「自然分娩で産むか、無痛分娩にするのか」。
アスリートとして、痛みには強い自信があった。妊娠を公表した直後、日本代表で共に戦った先輩であり、母としても先輩にあたる荒木絵里香と木村沙織との何げない会話で、古賀は軽い気持ちで答えた。
「自然分娩を経験してみたくて」
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即座に2人の声がシンクロした。
「(自然分娩)経験しなくていい。無痛という選択肢があるなら、絶対に経験しないほうがいいよ」
先輩たちの声は何よりの説得力があった。実際に現役時代、ロンドン五輪を終えて第一子を出産した荒木からも「アスリートだから耐えられると思っていた」と言われた。だが実際に出産で味わった痛みは壮絶そのもの。何度も繰り返される「選択できるなら無痛一択!」という先輩たちの言葉に古賀の頭も完全に切り替わった。
「痛い、痛い、痛いって泣き叫びました」
無痛分娩を選択し、促進剤を入れる前に子宮口を広げるべく、バルーンを入れた。「4~5センチ開いたタイミングで麻酔の注射を打ちましょう」と医師からは言われたが、3センチになったところで想像以上の激痛に見舞われた。
「痛い、痛い、痛いって泣き叫びました。陣痛を経験したい、自然分娩を経験したいと言っていた自分を殴りたいと思うぐらい痛かったです」
痛みを訴える度合いに加え、陣痛の間隔も短くなってきた。予定よりも少し早めに麻酔を打つと、30分が経過する頃合いで痛みが治まった。
「陣痛が来ている感覚はわかるけれど、痛みはないので母や、周りの人たちとも話ができた。その時はさっきの痛みなんて忘れて『無痛サイコー』って思っていました(笑)」
だが予定よりも早く打った麻酔は、子宮口が8センチ開いたところで切れた。3センチの痛みとは比べ物にならない痛みに、大げさではなく古賀は絶叫した。
「痛い、痛いってずっと泣き叫んでいる私を見て、母も泣き始めて。大丈夫、大丈夫、と声をかけてくれて、助産師さんがお尻を押してくれると少し楽になるんですけど、でもまたすぐにとてつもない痛みが来る。バレーもスポーツも関係ない。出産の痛みは、何にも比べられないぐらいとんでもなかったです」


