テレビに映らない大谷翔平:番記者日記BACK NUMBER
「オオタニ、HR打てよ!」ファンの声にサヨナラ弾…なぜ大谷翔平は勝負強いのか「結果が悪くても良くても」ドジャースのメンタルスキルコーチがズバリ
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柳原直之(スポーツニッポン)Naoyuki Yanagihara
photograph byNanae Suzuki
posted2026/04/06 11:03
大谷翔平はなぜ勝負強いのか……ドジャースのメンタルコーチに聞いた話が興味深かった
試合前には前年のWS制覇が華やかに祝われ、大谷は言った。
「また新たに連覇したい気持ちが強くなった。連覇が一番の目標。その一歩目になったと思う」
ロバーツ監督は「翔平らしい仕事をした。彼は決して我々をがっかりさせない」と千両役者ぶりを称賛した。
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誰もが打ってほしい場面で必ず打つ――。25年も唯一無二の金字塔を予感せずにはいられなかった。
ボブルヘッドデーなんだからホームラン打てよ!
《2025年4月2日 ブレーブス戦○6-5(ドジャースタジアム)》
1番・DHで出場した大谷が、同点の9回1死から自身メジャー2本目となるサヨナラ3号ソロ本塁打を放った。25年初、自身のボブルヘッド(首振り人形)配布日に25年シーズン初の3安打、開幕8試合連続得点の大暴れ。前年WSを制した「世界一球団」としては史上最長の開幕8連勝に導いた。
5万281人の大歓声が沸く中、大谷には、はっきりと声が聞こえたという。5-5の9回1死。打席に入る直前だった。バックネット裏のドジャースファンが叫んだ。
「ボブルヘッドデーなんだからホームラン打てよ!」
気合が入らないわけがない。
エンゼルス時代の同僚、ブレーブスの守護神右腕ライセル・イグレシアスの初球、外角チェンジアップを振り抜いた。打球角度31度で舞い上がった打球は、中堅左横のネットに着弾。25年シーズン初めて自身のボブルヘッドが配布された一戦で、ファンの声にも応える一発に「そういう日をつくってもらい、その日に打てるのは選手にとって特別なこと。いい夜だった」とコメント。ウオーターシャワーを浴びた表情には高揚感がにじんだ。
ボブルヘッドデーでサヨナラ弾の千両役者ぶり
サヨナラ本塁打は24年8月23日のレイズ戦で「40本塁打、40盗塁」を達成した記念のアーチ以来、自身2度目。本塁で待ち構えたベッツやロハスから促され、互いに眼前の右手を左から右に通過させ、自身が出演するCM『コスメデコルテ』をモチーフにしたとみられる決めポーズで喜びを分かち合った。
ドジャース移籍後のボブルヘッド配布日は3度目。本塁打は、愛犬デコピンが始球式に登場した24年8月28日のボルティモア・オリオールズ戦で先頭打者アーチの42号と2盗塁で「42-42」を達成して以来、2本目だ。ロバーツ監督も「また何か特別なことをやってくれる気がした。ストライクゾーンで勝負できている時の彼は誰にも負けない」と目を細めた。

