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デュアルモーグル「奇跡の癒しシーン」“パパ友表彰台”家族大集合はなぜ実現? 銀メダル堀島行真が明かす「スキーを離れれば父親同士の仲」
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矢内由美子Yumiko Yanai
photograph byNanae Suzuki/JMPA
posted2026/03/08 17:00
ミラノ五輪最大のほっこり瞬間、デュアルモーグルのメダリスト家族が全員集合した「パパ友表彰」はいかに実現したのか、当事者の堀島が語った
オーストラリアでは競技を問わず、家族のサポートを公の場で称えるという特有のスポーツ文化が根付いている。また、ウインタースポーツは競技人口が少なく、遠征費や育成費を家族が長い間支えるケースが多いため、家族の献身に対する敬意が社会的に共有されている。
堀島がこのように説明する。
「オーストラリアにはすごく家族を大切にする雰囲気があって、これまでも『お父さんのポディウムが見たい』というコメントがよくありました。そういった中で今回は(3位決定戦で)島川(拓也)選手が負けてマット選手が勝った時点で、(上位)3人が父親であることが確定したので、おそらくその時点でFIS(国際スキー連盟)の担当者が『みんなのファミリーを呼んで写真を撮ろう』と決めたのだと思います」
選手としてはライバルでも、友達同士だから
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モーグルは元々、選手同士が国を問わず仲が良く、FISもそれを知っている。また、堀島によると、ミラノ・コルティナ五輪ではシングルモーグルでもデュアルモーグルでも、FISの担当者が金銀銅メダリストの家族を観客席で探し、表彰式が一番見やすい場所まで誘導していたそうだ。これは過去の五輪ではやっていなかったことで、今回が初めてだという。
堀島は「みんなで写真を撮ることが家族に伝わっていたかどうか分からないですが(笑)、そういうことをできる温かさを持っているのもフリースタイルの良さなのかな」と、FISの粋な計らいに感謝する。
「僕たちは選手としてはライバルですけど、競技の場を離れれば父親としての仲ですし、父親同士じゃなくても友達関係です」
そんな風にも言う。中でも10年以上にわたってワールドカップをともに転戦してきた5歳上のキングズベリーとは互いに独身だった時代から交流があり、今では立派な“パパ友”。プライベートでも動画を送り合って子どもたちの成長を報告し合っているそうだ。


