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「じつは大谷翔平はフリー打撃をする必要がなかった」記者が目撃した“あえてファンに練習を見せる”大谷の狙い「中日井上一樹監督も夢中になった20分間」
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佐藤春佳Haruka Sato
photograph byJIJI PRESS
posted2026/03/01 11:04
2月27日、中日との壮行試合を前にフリーバッティングに臨む大谷翔平(31歳)
「楽しかったです。ショートのところで井端さんと“なんかすげえな”って言いながら見ていました。(大谷フィーバーは)前回よりすごくないですか?」
源田のその言葉通り、この日は予定の午後4時から5分早まった開場と共に、多くの観客がスタンドに傾れ込んできた。大谷は前回の2023年大会でも名古屋から合流し、バンテリンドームでの公式練習でフリーバッティングを披露している。前日の記者会見では「(グラウンドでのフリー打撃を)やりたいなとは思っていますし、明日また状態を見て、いけそうだったらやりたい」と口にしていたこともあり、ファンは前回大会同様に“showタイム”の開幕を信じて、開場前から長い列を作って待っていたのだ。
「うわっ!」「エグうっ!」スマホを構える中日選手
一塁側ベンチも熱かった。対戦相手である中日の選手たちは大谷の登場を知るや、ロッカールームから次々にグラウンドに飛び出してきた。ネット裏には、石川昂弥内野手らと並んでこの日の先発である中日エースの柳裕也投手も短パン姿でスタンバイ。スマホを構える中日の選手、スタッフとともに「うわっ!」、「エグうっ!」と楽しそうに声を上げていた。
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さらにベンチ内には、井上一樹監督まで現れて身を乗り出すように主役の一挙手一投足を注視。今季から加入した新外国人で、MLB通算164本塁打を誇るミゲル・サノ内野手はベンチの上に立ち上がり、体を揺らしながらホームランショーを楽しんでいた。
バッピは“あのコーチ”だった
選手は試合の準備を進める手を止め、観客は総立ちとなり熱い視線を送った約20分間。しかし、その“showタイム”の開演は決して、約束されたものではなかった。


