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フィギュアスケート、氷上の華BACK NUMBER
「彼らは何者?とジャッジが聞きに来た」りくりゅうが“初の世界選手権”で世界を驚かせた日…コーチが語る三浦璃来と木原龍一“本当の関係性”《五輪後初の単独インタビュー》
posted2026/02/28 11:04
ミラノ五輪で大逆転優勝を果たした三浦璃来・木原龍一とブルーノ・マルコットコーチ(右)
text by

田村明子Akiko Tamura
photograph by
Sunao Noto/JMPA
◆◆◆
「最初から、二人は一緒に滑る運命にあった」
二人が初めてペアのトライアウトをしたときのことを、改めて聞いてみる。マルコットコーチは、そこに立ち会っていた。
「ええ、私は日本スケート連盟の依頼でペアの強化セミナーのために日本に来ていました。当時リュウイチは怪我を抱えていて、スケートを続けるかどうかジレンマに陥っていたのです。そしてセミナーには私のアシスタントのような形で手伝いに来てくれていたんです」
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木原選手は、最初に三浦選手とやったツイストリフトで雷に打たれたように感じたと言っているが、その瞬間を覚えているだろうか。
「覚えています。リュウイチはすごく才能のあるスケーターだとずっと思っていましたが、残念なことにそれまでは力を最大限に伸ばすことができていなかった。リクも特別なスケーターで、『これぞ』という要素を持っていた。でも二人の才能あるスケーターが一緒に滑っても、お互いを高めあうことができるとは限りません。しかし最初にトライアウトで滑った時から、二人は一緒に滑るべき運命にあると感じたのです」
ペアとしての可能性は「まったくわからなかった」
彼らはペアとして、どこまで行けると予想していたのか。
「まったくわかりませんでした。オリンピックチャンピオンになると思ったかと言うと、ノーです。正直に言うと、当初の目的は日本が五輪の団体戦でメダルを取るために強いペアを育成することだったんです。日本は以前からシングルは強かったけれど、団体戦のルールができて少なくとも4種目のうち3種目は強くなければならなくなりました。ですから私たちの最初の目標はそこでした。でもトレーニングをはじめてから、彼らはどんどんと成長していったんです。私は、なんということだ、彼らはそのうち世界チャンピオンになれるぞ、と思いました」

