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フィギュアスケート、氷上の華BACK NUMBER
「彼らは何者?とジャッジが聞きに来た」りくりゅうが“初の世界選手権”で世界を驚かせた日…コーチが語る三浦璃来と木原龍一“本当の関係性”《五輪後初の単独インタビュー》
text by

田村明子Akiko Tamura
photograph bySunao Noto/JMPA
posted2026/02/28 11:04
ミラノ五輪で大逆転優勝を果たした三浦璃来・木原龍一とブルーノ・マルコットコーチ(右)
「彼らは何者?とジャッジたちが聞きに来た」
彼らが予想したよりも上にいける、と思ったのはいつぐらいだろうか。
「パンデミックの頃です。あの頃二人は本当にすごい勢いで成長していきました。彼らは2020年モントリオール世界選手権の準備をしていましたが、出発の前日に大会がキャンセルになりました。パンデミックの最中は、これまでなかったほど長い間大会が開催されず、その時間を利用して彼らはどんどんうまくなっていった。
そして2021年3月スウェーデンで五輪予選会が行われ、それが二人で出場する初めての世界選手権でした。リュウイチはそれまでフリーに進出したことがなかった。公式練習中から彼らはとても調子が良くて、たくさんのコーチやジャッジが私のところに来て『彼らは何者?』『あれは誰?』と聞いてきたんです。彼らはトップ10に入って五輪枠を手に入れた。でもそれ以上に、二人は将来どのようなペアになれるかということを人々の前で見せることができたのです」
コーチが知る関係性「相性が完璧だと思う」
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他にも多くのペアを見てきたマルコットコーチにとって、二人の関係で特別なのはどんなところなのか。
「二人の関係でいうと、何があってもお互いがカバーしあうということです。いつでもお互いを、ものすごくサポートしあっています。常に協力しあうし、お互いに感謝の気持ちを持っている。それにスケートも相性が完璧だと思うんですよ。よくロックバンドに喩えるんですが、ベストなリードシンガー、ベストなギタリストということではなくてそのコンビネーションが良いんです。彼らもパーフェクトなコンビだと思います」
何かがうまくいかない時は、どう対処していたのだろうか?
「私はいつも感心してるんですが、どれほど厳しいチャレンジや障害があっても、二人はいつももっと強くなって戻ってくるんです。何か問題が起きたり怪我をしたりした場合も、お互いをサポートしあってもっと強くなっています。今回のSPの後で私は、障害が大きければ大きいほど勝利も大きくなると言いました。それは本音でした。オリンピックの勝利のサイズは、ショートでの障害の大きさと同じです。彼らがどのようなアスリートなのかを見せてくれた。彼らは最高に偉大なチャンピオンだと思います」

