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「勉強ができると思ったことはないんです」京大医学部からラグビー日本代表候補に選出…21歳・大鶴誠とは何者? エディーHC「インテリジェンスを感じます」
text by

大友信彦Nobuhiko Otomo
photograph by(L)Nobuhiko Otomo / (R)Kiichi Matsumoto
posted2026/02/27 06:01
エディー・ジョーンズHC(右)が発案した「JAPAN TALENT SQUADプログラム2026」に選出された京大医学部所属の大鶴誠(左)
その思いが決定的になったのは2015年ワールドカップ、日本代表の南アフリカ撃破だった。
「夜中に父と兄と起き出してライブ中継を見ました。正直、まさか勝つとは想像していなかったのですが、あの勝利を見て、日本代表もしっかり準備すれば世界を相手に勝てると思えた。僕が勝負できるのは頭脳の部分。考えてラグビーをすることで、世界と戦えると思いました」
当時は小学5年生だった。同学年には大学2年のときイングランド戦で日本代表デビューを果たした早大の矢崎由高、3年で日本代表北米遠征メンバーに入った明大の竹之下仁吾がいる。
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2人とは小学生の頃からラグビースクール同士の試合で何度も対戦した。高校時代は桐蔭学園に進んだ矢崎、報徳学園に進んだ竹之下とは異なり、檜舞台とは無縁の灘高で過ごしたが、同学年の活躍は大鶴にとって大きなモチベーションになっていた。
「彼らのいるところを目指して頑張りたいです」
肝心のラグビーのパフォーマンスはどうだったか。23日の練習を終えた大鶴は振り返った。
「今回は2度目の合宿だったのですが、良いスタートを切れたと思います。10日からの最初の別府合宿では、練習の強度も高いしスピードも速いし、エディー(・ジョーンズHC)の求めるレベルの高さに慣れることが最初の自分の課題でしたから」
周りは大学生世代のトップ選手ばかり。当然、ふだんプレーしている関西大学Bリーグとは少々勝手が違っていたようだ。
「外のスペースを走るランナーに良い選手がいますから、僕としては『この間合いだったら捕まるかな』と思いながらパスを出した選手がディフェンスを抜いたり、普段と感覚が違っていた。今回の合宿ではそのへんも予測して動くようにしています。だんだん慣れて、自分も持ち味のランを少しずつ出せるようになってきた」
エディーHCからは「キョート・ジョー」と…
司令塔というポジション柄、エディーとは1対1のミーティングも「少ししています」という。よく言われるのは「ボールは動きながらもらえ」、「オプションを持ちながら動け」。
「エディーからは、京都大学と名前のジョーをつなげて『キョート・ジョー』と呼ばれています。食事の時などに『試験は大丈夫ですか? センセイ』とか、笑顔で話しかけてくれます」

