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「高卒、大卒も新入団選手は全く知らないような」オリックス2年目アナリストが語る“データを伝える難しさ”とは「迷ったら相談したいと思えるように」 

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広尾晃

広尾晃Kou Hiroo

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posted2026/02/27 17:41

「高卒、大卒も新入団選手は全く知らないような」オリックス2年目アナリストが語る“データを伝える難しさ”とは「迷ったら相談したいと思えるように」<Number Web> photograph by Kou Hiroo

オリックスの春季キャンプにて、アナリストの田原鷹優氏に話を聞いた

「二軍担当のアナリストとして、選手の練習と試合のトラッキングデータを取って、データを分析しました。そのデータをもとに選手とコミュニケーションをとって、コーチとも相談をしながら選手のレベルアップのサポートを手伝う仕事などをしていました」

——ということは、職場は二軍本拠地のある大阪市の舞洲ですか?

「そうです。舞洲の二軍本拠地球場にもホークアイが入っているので、そのデータを取って分析して、選手に説明するのが主な仕事でした。投手が多かったですが、打者のデータを取って説明することもありました」

基本的にはコーチと相談する材料として使う方が

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——選手のデータに関する知識量は選手によってバラバラだと思いますが?

「高卒、大卒いずれにしても、新入団選手は全く知らないような感じでした。だから、『まずこういう言葉の意味知ってる? この数字ってこうなんだよ』みたいな話をしながら、だんだん興味を持ってもらえるようになってくれれば、と思っていました。中には結構知っている選手もいましたが、そういう選手も、全く知らない選手も、本当にイチから説明する、という気持ちで話しています」

——アナリストの人と話をすると「データは出せるけど、それを伝えるのがすごく難しい」と語る人が多いです。

「それは間違いなくあると思います。僕も野球をやっていましたけど、プロ野球のレベルは知りませんから。そこは難しいなと思います。 例えば『君のボールの回転数はこれぐらいで、回転軸はこれくらいなんだよ』とは言えますが『だからどうなんですか?』を説明するのは難しいですね。

 うちのチームでは、こうだからこうした方がいい、などとアナリストの方から選手に突っ込んだ話をすることはあまりありません。基本的にはコーチと相談する材料として使うことのほうが多いですね。『数字的にはこういう風になっています』というのをコーチがうまく噛み砕いて選手に伝えてくれたらいいと思っています。

 コーチに話すときも、選手と同じように、丁寧に一つずつ話しています。あるデータについて『こういう風に僕は解釈しているんですけど、こうすればもっと良くなるかもしれませんね』といった感じで接しています」

アナリストとして上司に言われること

——田原さんは立命館大学野球部時代に、独力でアナリスト部門を立ち上げ、監督やコーチにデータ野球についての理解を広めました。そうした経験は生きていますか?

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