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ボクシングPRESSBACK NUMBER
「見たか! これが井上拓真だぞ」事前の不利予想を覆し、那須川天心に完勝…バンタム級主役に躍り出た井上拓真が語った「もし井岡一翔と戦うなら…」
text by

二宮寿朗Toshio Ninomiya
photograph byShigeki Yamamoto
posted2026/02/11 17:01
那須川天心とのWBC世界バンタム級王座決定戦に勝利した井上拓真が、注目の一戦の舞台裏と今後の展望を明かしたインタビュー(後編)
「直接言われたわけじゃないですけど、(ピカソ戦に向けた)公開練習のときに“凄く刺激になった。モチベーションと気合をもらった”みたいなことを言ってくれて自分の試合でバトンをつなげることができたというのは嬉しかったですね」
兄はダウンこそ奪えなかったが、危なげなく圧倒的な差でピカソを退けた。2025年は1月にキム・イェジュン戦、5月にラモン・カルデナス戦、9月にムロジョン・アフダマリエフ戦と年4回のタイトルマッチをこなし、そのうち2試合が海外となった。拓真はプロになって年4試合は一度も経験がなく、傍にいるからこそその凄さが理解できる。
「すべてタイトルマッチですからね。どの試合、どの相手に対してもしっかり勝ち切れるというのがナオの強さなんでしょうけど、それを言葉で表現すること自体難しい。あのレベルまで行った人間じゃないと、わからないんじゃないですかね。年4試合というのはやっぱりしんどいとは思います。でもナオはボクシングが大好きなんで、全然やれるんでしょうけど」
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弟の目から見てもモンスター。どの試合も波がなく、しっかり勝ち切ってどんどんと自分のストーリーを進めていくのだから。
バンタム級最強を証明していく1年
拓真も負けてはいられない。12月に30歳を迎え、ボクサーとして円熟期に入る。統一戦、ファンが見たいカードで勝ち名乗りを挙げて、バンタム級最強を証明していく1年にしたいという強い思いがある。
彼はキッパリと言い切る。
「今回みたいなモチベーションで常にやらなきゃいけないっていうのは、完全に身につきました。これからの試合すべてしっかり仕上げられると思いますよ」
2026年、“真を切り拓く”井上拓真のストーリーが始まろうとしている。
<前編から続く>

