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大学野球PRESSBACK NUMBER
“超無名の高校生→阪神ドラ3指名”を育てた国立大野球部のナゾを追う…「筑波だから今の自分がある」19年ぶりリーグ制覇を生んだ組織論「でも…最後は根性」
text by

清水岳志Takeshi Shimizu
photograph bySankei Shimbun
posted2026/02/02 11:00
阪神からドラフト3位指名を受けた筑波大の岡城快生。高校時代は全くの無名選手だった
筑波の顔は野球方法論、コーチング学、動作解析の教授、川村卓監督だ。
川村監督の功績を綴ると紙数が足りない。早大、JR東日本でキャプテンを経験し、現役引退後、筑波大大学院川村研究室で学び2023年に筑波大の外部コーチをした東條航氏が一言で説明する。
「川村先生の教えを請いたいと日本野球学会の会場での川村詣は壮観です」
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学会に参加している関係者が川村監督への挨拶のために列を成すのだという。
川村門下生は作新学院の小針崇宏監督、佐々木朗希を育てた元大船渡の國保陽平監督ら枚挙にいとまがない。またアマチュア指導者に限らず、プロ経験者も大学院に入りなおして学ぶ。吉井理人千葉ロッテ前監督、仁志敏久西武コーチらの面々だ。その理論はプロ球界に還元される。
筑波の一般的な練習ではピッチャーがラプソードを横に置いてスピードなどを測るように計測機器を駆使してデータを採取する。
岡城はバットのグリップにブラストというセンサーを装着して、スイングスピードなどを採取した。
「自分の感覚ではバットが振れているのに数字がよくないとか。逆に感覚がよくないのに数字が出ていたり。体の状態と打球の感覚を主観的に見たり客観的に見たり。すり合わせに役立ちました」
高度なデータ活用はあれど…「つまるところ気持ち」
またモーションピクチャーでバッティングフォームの動作解析をして、どこを改良すればインコースを打てるようになるか研究して確実に技術向上に役立った、という。
ただ、高度なICT(情報通信技術)で収集されるデータを使ったりしても、つまるところ気持ちだ、と川村監督は言うそうだ。東條が証言する。

