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「タイガースはまだ強くなかった」阪神の新主将・坂本誠志郎が“大きな危機感”を明かしたワケ「日本シリーズに日本ハムが出ていても勝てたかどうか…」
text by

佐井陽介Yosuke Sai
photograph bySANKEI SHIMBUN
posted2026/01/28 17:27
阪神の新主将となった坂本誠志郎捕手が、チーム力に対しての“危機感”を明かした
確かに、2025年の交流戦はパ・リーグ球団に上位6チームを独占されていた。阪神にしても、絶対的セットアッパーの石井大智が頭部にライナーを受けて離脱するアクシデントがあったにせよ、8勝10敗の8位と振るわなかった。
見せつけられた力の差を素直に認めて、さらに考え方も進化させなければリベンジは果たせないと、2025年のセ・リーグ優勝捕手は力説するのである。
「今思えば、僕たちはセ・リーグで勝とうとしていたのかもしれません。もちろんセ・リーグで優勝するだけでも本当に難しいことなのですけど、セ・リーグという枠組みで野球をとらえすぎていた。でも、ソフトバンクはパ・リーグで勝とういう感じではなくて、日本一を目指していました。そもそも目指しているレベル、段階が違っていたのです。日本シリーズが始まる前はそんなこと考えてもいなかったけれど、戦ってみたら日本一に懸ける執着の差をすごく感じました」
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日本シリーズに敗れた直後、ホークスナインが出演するテレビ番組をつぶさにチェックした。2025年パ・リーグ首位打者から発せられた何げない一言が、妙に記憶に残っているのだという。
「確か牧原大成さんだったと思うんですけど、『ソフトバンクは日本一しか目指していないので』と言い切っていました。その言葉を聞いたときに『やっぱりそうなんや』と確信に変わりました」
主将として抱く“危機感”
力の差、考え方の差に気付かされて以降、坂本は公の場であえて自身、そしてナインの尻に火をつけるようなコメントを発信し続けている。
「僕たちは2023年、これぐらいやればセ・リーグで優勝できる、という枠を知ってしまった。それで、その枠の中で勝つにはどうしたらいいか、ばかりを考えてしまっていたのかもしれません。でもセ・リーグよりもう1つ大きな枠、12球団ある中で1番になるためには全然まだ足りていなかったのだと、一体どれだけの人間が感じられたのか。もしチーム全体で『短期決戦の一発勝負で負けただけ』ぐらいの感覚しか持てていなかったら、タイガースはこれから段々落ちていってしまうような気がするんです」
誰よりも危機感を抱いている。
だからこそ、今季4年ぶりに主将に復帰したチームリーダーは、後輩勢にも決して甘い言葉をかけないのである。

